前回は畑でウコンの収穫した際に、たくさん採れたウコンの葉を使って染色をしました
結果として、
ウコンを粉砕した調味料であるターメリックでは鮮やかな黄色に染まりましたが、葉では優しい黄色でした
収穫した時に根も採れたので染色してみたいと思います
今回は、収穫した際に採れた春ウコン・秋ウコン・紫ウコンの3種類の根を使って染め比べをします
ウコン(鬱金)を切ってみると春ウコンは明るい黄色、秋ウコンはオレンジ色、紫ウコンは白に紫~青色の輪があり違いがはっきり分かります
ですが、それぞれの根を見てみると秋ウコンが若干黄色みがかっている感じがするものの、ほぼ違いが分かりません
- ウコンの根を使った染色ってどうやるの?
- ちゃんと染まるの?
- 春ウコン・秋ウコン・紫ウコンで色に差は出るの?
気になる事がたくさんあります
実は、染まらなそうに見えて意外な色に染まるんです
この記事では、
- 初心者でも分かるウコンの根を使った草木染めの方法
- きれいに染める簡単なやり方、コツ
- 春ウコン・秋ウコン・紫ウコンの根の染め比べ
を画像を交えて紹介します
ウコンの葉同様、根も自分やご近所さんが育てていないとなかなか手に入りませんが、
もし育てている方がいたらお裾分けしてもらいましょう
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
ウコンの根を使った草木染めをするときの11のポイント
- ウコンの根は多めに用意する
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 細かく刻んだウコンの根とたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後、火を弱め30分煮出した後そのまま30分おく
- ザルで濾したものを染料とする
- 染める布を入れ火にかけ、沸騰後火を弱めて30分煮染めした後そのまま30分おく
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
ウコンの葉で染めた布って優しい黄色だよね
そうだね♪ヒヨコさんみたいな色!
根もいっぱい採れたから染色に使えるかなぁ
やってみよう!何色になるか楽しみだね!
ウコンの根で草木染めを始めよう
2021年11月26日天気(晴れ) 24℃ 35%
畑のウコンを掘り上げて収穫した時に出た根っこで染色しようと思います
色素が出るかは分かりませんが、
ウコンの根を切ると、ほんのりウコンの香りがしますし
根はウコンにつながっているので少しは黄色に染まるんじゃないかと淡い期待がありました
そこまで多く採れませんでしたが試してみたいと思います
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、重さは全部で11gを3種類分用意します
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
今回は根の量が少なかったので、少なくとも今回用意したものの2倍以上あるといいです
春ウコンの根は22g
秋ウコンの根は10g
紫ウコンの根は22g
同じ量を用意したかったのですが秋ウコンのみ少なかったです・・・
ウコンの根を使った染色の材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、
ウコンの根(春ウコン・秋ウコン・紫ウコン)、
ザルで濾した染料を受ける容器×1個、ザル×1個、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため、色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけ、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、シワをしっかり伸ばし平置きでよく乾かしましょう
ウコンの根の染料に入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきます
春ウコンの根で染色
細かく刻んだウコンの根と水1.3ℓをホーロー鍋に入れて火にかけます
沸騰後、火を弱めて時々菜箸で揺り動かしながら30分煮出した後そのまま30分おきます
30分後ザルで濾して得られた薄い褐色の液体が染料です
ここに染める布を入れて30分煮染めした後、そのまま30分置きます
染めムラ防止のため時々菜箸で揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
春ウコンの根で煮染めした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
30分後布を取り出し、染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしましょう
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら
- 再び染料に入れ10分煮染め後、水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染し、水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返すという作業をします
今回は根の量が少なくこれ以上濃く染まらなそうなので1回で終わりにしました
日陰でよく乾かしアイロンを掛けます
画像では分かりにくいですが
- 無媒染・銅・鉄・酸(クエン酸)は、うっすらピンクがかっている
- アルミ(ミョウバン)・アルカリ(重曹)は、ごく薄いピンク
各媒染液は、ほぼ色がついていません
秋ウコンの根で染色
春ウコン同様、染料を作ります
春ウコンの根より量が少なかったので大きな差は出ませんが、秋ウコンの根の染料は春ウコンよりも若干濃い色です
春ウコン同様に染めていきます
媒染液は新しく作り直し、染色後春ウコン同様に媒染します
20~30分経ったら取り出して水でよく洗い、日陰でよく乾かしてアイロンを掛けます
画像では分かりにくいですが、春ウコンの根同様
- 無媒染・銅・鉄・酸は、うっすらピンクがかっている
- アルミ・アルカリは、ごく薄いピンク
各媒染液は、ほぼ色がついていません
紫ウコンの根で染色
春ウコン同様、染料を作ります
紫ウコン自体はクルクミンという黄色の色素が含まれない白っぽいものなので、根も違いが出るかと思ったのですが出来た染料に大きな差は見られません
春ウコンの根と同じような感じです
春ウコン同様に染めていきます
再度、媒染液を新しく作り直し、染色後春ウコン同様に媒染します
20~30分経ったら取り出して水でよく洗い、日陰でよく乾かしてアイロンを掛けます
↓↓↓ウコン草木染めキット販売\数量限定/
画像では分かりにくいですが、春ウコンの根同様
- 無媒染・銅・鉄・酸は、うっすらピンクがかっている
- アルミ・アルカリは、ごく薄いピンク
各媒染液は、ほぼ色がついていません
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
最後にもう一度
ウコンの根を使った草木染めをするときの11のポイントをおさらいします
- ウコンの根は多めに用意する
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 細かく刻んだウコンの根とたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後、火を弱め30分煮出した後そのまま30分おく
- ザルで濾したものを染料とする
- 染める布を入れ火にかけ、沸騰後火を弱めて30分煮染めした後そのまま30分おく
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
今回はウコンの根があまり採れず、全体的に薄く染まってしまいました
媒染液による染め分けも出来ませんでした
また、ウコンの根の種類による有意な差も見られませんでした
これを踏まえて、
次回根を使う際には更に多くの量を用意して、春ウコン・秋ウコン・紫ウコンともに同じ量で染色したいと思います
再度、染色した際に追記します
【ウコンリーフ蒸しケーキ】
>【ウコンリーフ蒸しケーキ】ほんのり香ってエキゾチック♪甘さ控えめ簡単お菓子の作り方
次回は、ニンジンの葉で染めます
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
草木染め:煮染め一覧
材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法ヒメヒオウギズイセン | なすの皮 | ブドウ |
いちご | 椿 | つつじ |
シラン | 赤紫蘇(あかじそ) | ヒメヒオウギズイセンキット |
ミョウガ(茗荷) | ボケ(木瓜) | アルストロメリア |
サザンカ |
草木染め:その他
草木染めの基礎知識や媒染液、エタノール抽出、藍染に関する記事鉄媒染液・銅媒染液 | 媒染液の種類・調整方法 | 基礎知識・道具一覧 |
青じそ | 春菊 | ネギ |
丸葉藍 | ディスポン,アルミ媒染液染め比べ |
コメント