草木染めは、柚子の葉や椿の花びら、ミカンの皮などで布を染めますが、
実は、葉や花びらだけでなく木材・枝・樹皮でも草木染めが出来るんです
ですが、木材や枝は手軽に手に入りませんし、
手に入れられたとしても色素を取り出しやすくするために細かく刻むことは困難です
そこで、代用としてキャンプ料理で使用する燻製チップで草木染めを楽しむことが出来ます
今回使うのは、たくさんある燻製チップの中でも『クルミ』
YouTubeでくるみチップを使った煮染めを公開中!
こちらはショート動画ですが、フルバージョンもありますので、
『ゆる~っとものづくり』のチャンネルより
高評価・チャンネル登録、是非よろしくお願いします♪↓↓↓
- クルミチップを使った草木染めって、どうやるの?
- 簡単なやり方を知りたい!
- 何色に染まるの?
今まで、桜チップ・リンゴチップ・ナラチップで染色してきて、
それぞれ個性的な色に染まりました
クルミではチップを煮出した段階で、他とは違う色が抽出されました
胡桃の木(くるみ、walnut:ウォールナット)は、クルミ科クルミ属の落葉高木の総称です
ヨーロッパ南西部からアジア西部が原産地で、種子を取り出しナッツとして食用にします
ウォールナットという名称で木材として使われ、
硬くて衝撃に強く加工や着色もしやすい性質や落ち着いた色合いと木目なので高級家具に使われます
燻製チップにすると、肉類・魚類に幅広く利用できます
この記事では、
- 初心者でも分かるクルミチップを使った草木染めの簡単なやり方
- 何色に染まるのか
を画像を交えて紹介します
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
さっそくホームセンターやアウトドアショップで購入して手軽に草木染めを始めましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
クルミチップを使った草木染めをするときの11のポイント
- 染める前に布を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した布は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- クルミチップは不織布に入れて煮出すことで、濾す手間が省ける
- クルミチップとたっぷりの水をホーロー鍋に入れ、重曹小さじ1/2を加えて火にかける
- 沸騰後火を弱め30分煮出し、火を止め30分おく
- クルミチップを取り出し染料とする
- 煮染めは30分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
- 30分後、火を消しそのまま30分おく
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
クルミの燻製チップも余ったから草木染めしてみる?
うん♪どんな色が出るかさっそく煮出してみよう!
うわ!真っ黒だ!!
布も黒く染まるのかな?
くるみチップで草木染めを始めよう
2022年3月29日天気(くもり) 24℃ 40%
桜チップ・リンゴチップ・ナラチップが各々違う色できれいに染まったので、
気をよくしてクルミチップでも草木染めをしてみます
今回は進誠産業株式会社スモークチップクルミ500g入を購入しました
今回もリンゴチップと同様の70g使って染色します
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、ハンドメイドパーツ用2枚で重さは12gです
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
クルミチップを使った染色の材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、クルミチップ(70g)、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹((株)ビバホーム)、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15ml)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール 、不織布を縛る紐、不織布
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけて、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、シワをしっかり伸ばし平置きでよく乾かしましょう
くるみチップの染料に入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
ホーロー鍋に不織布に入れて紐で縛ったクルミチップと、
たっぷりの水(2.0ℓ)と重曹小さじ1/2を入れ火にかけます
沸騰したら火を弱めて、沸騰しないように火加減してください(70~80℃)
時々菜箸で揺り動かしつつ30分煮出します
30分後、火を止めて時々菜箸で揺り動かしつつそのまま30分おきましょう
濃く色が出るので煮出すのは1回!
不織布を取り除いたものが染料です
まるでコーヒーのような色合いになりました
染料を火にかけ染める布を入れて、沸騰しないように火加減をします(70~80℃)
染めムラ防止のため、時々菜箸で揺り動かしながら30分煮染め後、
火を止めてそのまま30分おきます
時々菜箸で揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、
【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
を参照してください
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
くるみチップ染めした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
30分おいたら布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしてください
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら、
- 再び染料に入れ10分煮染め→水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染→水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回染色・媒染は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かし、アイロンをかけます
- 無媒染・銅は、ベージュ
- アルミ(ミョウバン)は、ライトベージュ
- 酸(クエン酸)は、アルミより少し赤みのあるライトベージュ
- アルカリ(重曹)は、無媒染・銅よりも少し赤みのあるベージュ
- 鉄は、無媒染・銅よりも灰色がかったベージュグレー
染色液が真っ黒だったので濃く染まりすぎて媒染液による違いが分からないんじゃないかと心配していましたが、綺麗に染め分けることが出来ました
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
媒染が終わった後のボウルの中は、
鉄は黒ずんでいる、アルカリは少し茶~黒ずんでいる、他は変化なしでした
最後にもう一度、
クルミチップを使った草木染めをするときの11のポイントをおさらいします
- 染める前に布を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した布は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- クルミチップは不織布に入れて煮出すことで、濾す手間が省ける
- クルミチップとたっぷりの水をホーロー鍋に入れ、重曹小さじ1/2を加えて火にかける
- 沸騰後火を弱め30分煮出し、火を止め30分おく
- クルミチップを取り出し染料とする
- 煮染めは30分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
- 30分後、火を消しそのまま30分おく
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
燻製チップを使った染色では、
チップの見た目は木が細かくなったもので、ほとんど違いがないですが
染色してみると、
桜やリンゴはピンクがかっていたり、ナラやクルミは茶色系だったりと違いが出てきます
リンゴ・ナラ・クルミの銅媒染を並べてみると染まり上がりの差がよく分かります
↓↓↓ウコン草木染めキット販売\数量限定/
見た目では分からない結果が得られると草木染めって面白い!と改めて思います
みなさんもワクワクしながら染色を楽しみましょう!
次回はツバキの花びらで染めます
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
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