枝の切り方が悪いのか近年では全く咲かなくなってしまった我が家のサザンカ
今年は、なぜかたくさん咲きました
しかも2~3月にかけて・・・
あれ?山茶花って寒い時期に咲くんじゃなかったっけ??
ですが、そんなことが気にならないくらい咲いたことがとにかく嬉しい!
しかも草木染めが出来るほどに沢山です
ということで今回はサザンカの花びらで草木染めをします
以前はツバキで花びら染めをしましたが、似ているお花のサザンカとは違いがあるのでしょうか?
YouTubeでサザンカを使った花びら染めを公開中!
『ゆる~っとものづくり』のチャンネルより
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- サザンカを使った草木染めってどうやるの?
- 椿と似ているけど染まり方の違いはあるの?
ツバキ科ツバキ属のサザンカ(山茶花[さざんか];sasanqua)は、常緑広葉樹です
椿と似ていますが、
葉はサザンカの方が小さく、椿の花は少し閉じているものが多いがサザンカは開いていて平らなものが多い、椿の花が散るときは丸ごとボトッと落ちますがサザンカは花びらが散るなど違いがあります
10~12月(秋から冬)に花が咲き、花びらの色は紅、白、白地にピンク、ピンクなど様々あります
我が家の花はショッキングピンクです
この花の雄しべや雌しべを取り除き、花びらのみを草木染めが出来る量になるまで冷凍して溜めていきます
※冷凍することによって細胞が壊れて、色素が取り出しやすくなります
この記事では、
- 初心者でも分かるサザンカを使った花びら染めの簡単なやり方
- 花びら染めで綺麗に染めるコツ
- 椿との染まり方の違い
を画像を交えて紹介します
花びら染めは火を使わないのでお子さんと楽しんだり、自由研究のテーマにもおすすめです
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
サザンカを使った花びら染めをするときの12のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- サザンカは雄しべ・雌しべを取り除き、花びらのみを冷凍で保存する
- 不織布に入れたサザンカの花びらと食物酢をボウルに入れる
- ビニール手袋をして、不織布の中の花びらをすり潰すように揉んで色素を出す
- 花びらの入った不織布を取り除いたものを染料とする
- 染める布を入れて1時間浸ける
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き作業も別で行う
- 染色後は水洗いをせずに、そのまま媒染液に浸ける
- 媒染後、色が薄いと感じたら染色→媒染→水洗を気に入った色になるまで繰り返す
- 染色後はしっかりと洗い流す
サザンカが咲いてるよ!
え!?いつも蕾もつけないのに!
そうだね!それに、この時期に咲くのは珍しいね
綺麗な花びらだし染色してみようかな
サザンカで花びら染めを始めよう
2024年3月16日天気(晴れ) 16℃ 40%
数年ぶりに咲いたサザンカ
母からは以前は白やピンクや白地にピンクなど色々な花が咲いていたと聞いたのですが、
今年咲いたのはショッキングピンク
この花びらが散ったタイミングで拾い集めて少しずつ冷凍して溜めていき、いよいよ草木染めをします
冷凍をしていると長期間保存できるので、好きな時に染色を楽しめるし、
更に色素も取り出しやすくなるのでオススメです
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、布の重さは10g
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブー〈竹〉など) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
サザンカの花びらは50g使います
花びらがハート型で可愛いので思わず飾り付けちゃいました
※染める布の重さによって花びらの量を調節してください
サザンカを使った花びら染めの材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、サザンカの花びら(今回は50g)、
前処理用ボウル×1個、
色素を揉みだす用のボウル×1個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15ml)、
食物酢、計量スプーン、水、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール、キッチンタイマー、不織布、輪ゴム、ビニール手袋
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
今回は媒染液による色の違いをみるため色んな種類を用意しました
あなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけて、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
※精錬には染め物を鍋に入れて煮る方法もあります
染料が入りやすくするためボウルに豆乳:水=1:1の液を入れてよく混ぜ、布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
濃染処理とはその名の通り、染め物を染まるようにする、または濃く染めるための工程です
染料は染め物のタンパク質と反応して色がつきます
今回の染め物は、綿100%の植物性なのでタンパク質が付いていません
そのため人工的にタンパク質を付ける必要があります
タンパク質を付けるには牛乳でもいいのですが臭いの関係上、豆乳がオススメです!
※動物性のシルクやウールなどの布には動物性タンパク質が付いているので濃染処理は必要ありません
20~30分浸したらタンパク質が落ちてしまうので水では洗わず、
そのまま固く絞りシワをよく伸ばして平置きでよく乾かしましょう
※平置きにすることで染めムラを軽減することが出来ます
くっさ~くなってしまうので、よく晴れた日に干して手早く乾燥させます
晴れた日にまとめて前処理をしておいて、使わない布はジップ式のビニール袋に入れて冷凍しておきましょう
乾燥した布はアイロンをかけておくと保存しやすいのでオススメです
サザンカの染料に染め物を入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
今回は自然解凍でしたが、
耐熱容器に入れラップをして電子レンジで約40秒温めてもいいです
冷凍したサザンカ50gを不織布に入れ、中身が出ないように輪ゴムで縛ります
ボウルに不織布に入ったサザンカと食物酢250㎖を入れます
手荒れ防止にビニール手袋をして、不織布の中のサザンカの花びらをすり潰すように揉みます
全体をすり潰してサザンカの花びらの色素(アントシアニン)が充分抽出できたら、不織布をよく絞って取り除きます
※最低10分は揉み続けましょう
不織布に入れるとザルで濾す必要が無いので楽チンです!
椿の時もそうでしたが、揉みだして直ぐ泡立ってきて、最終的に苺スムージーのような可愛い見た目になりました
いつもは抽出した色素に水を加えるのですが、今回は色が薄いので水を足さずに染料とします
染め物も少なくしっかり浸かるので大丈夫です
そこに布を浸けて、時々菜箸で揺り動かしつつ1時間待ちましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液の作り方】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来るやり方!の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
サザンカ染めした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
鉄媒染液は他の媒染に影響を与えてしまうので、
使用する菜箸は鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
1時間後、無媒染は布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
花びら染めでは食物酢で色素を出しているので、無媒染でも酸による色止め・発色の効果(媒染の効果)があります
なので、やらなくてもいいのですが慣例通りにクエン酸媒染も行います
染まる色が薄いため媒染をする布は染料から取り出して水洗いをせず、そのまま媒染液に20~30分浸けてください
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
鉄媒染だけ海苔の佃煮のような色!
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしてください
もし洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら、
- 再び染料に入れ20分浸ける
- 水で洗わず媒染液に10分入れて媒染し、水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かしアイロンを掛けます
- 無媒染は、明るいピンク
- アルミは、水色がかった薄いグレー
- 銅は、くすんだ水色
- 鉄は、黒
- 酸は、薄いピンク
- アルカリは、淡いくすんだピンク
媒染後のボウルの色は、
アルミは黒ずんだピンク、銅は黒ずんだ薄いオレンジ、鉄は黒、酸は鮮やかなピンク、アルカリは薄い黒ずんだ黄色でした
サザンカとツバキの染色結果の比較
サザンカとツバキは木や花の見た目としてはとても似ていますが、染色してみると違いがみられました
写真が暗いので分かりにくいかもしれませんが、サザンカの方が全体的に暗くツバキは鮮やかに染まっています
これは使用した花びらの色の違いもあるかもしれません
使ったのは、サザンカはショッキングピンク、ツバキは紅色の花びらでした
もしかしたら同じような色合いの花びらを使えば違う結果が得られたかもしれません
染色の作業が終わったら、
媒染液を水で希釈して、水道の水を流しながら少しずつ捨てます
使った道具やシンクなどは綺麗に洗い流し、最後にしっかり手を洗いましょう
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単・手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧を参照してください
最後にもう一度、
サザンカを使った花びら染めをするときの12のポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- サザンカは雄しべ・雌しべを取り除き、花びらのみを冷凍で保存する
- 不織布に入れたサザンカの花びらと食物酢をボウルに入れる
- ビニール手袋をして、不織布の中の花びらをすり潰すように揉んで色素を出す
- 花びらの入った不織布を取り除いたものを染料とする
- 染める布を入れて1時間浸ける
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き作業も別で行う
- 染色後は水洗いをせずに、そのまま媒染液に浸ける
- 媒染後、色が薄いと感じたら染色→媒染→水洗を気に入った色になるまで繰り返す
- 染色後はしっかりと洗い流す
今回は久しぶりに咲いたサザンカを使って草木染めをしました
花びらの色はショッキングピンクで濃かったですが、色素を揉みだしてみると薄い色だったので意外でした
染色で鮮やかな色を出したい場合は紅色に近い花びらがいいかもしれません
また今回の鉄媒染の染色結果では真っ黒になってしまいました
これは媒染の時に鉄媒染液を入れすぎたかもとうすうす思っていましたが、そのせいかもしれません
鉄媒染液は少なめの方が色の違いが楽しめると思いました
次回は、カブの葉と茎で染色をします
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
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材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法ヒメヒオウギズイセン | なすの皮 | ブドウ |
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