桜の花のピンクは優しくて特別ですよね『まさに桜色♪』
そんな桜を見ていて思うことは、
- 草木染めでも桜色を出してみたい!
- 優しい桜色に染めるにはどうしたらいいの?
桜の枝を細かく刻んで煮出して桜色に染めますが、手に入れることが難しくどうしたものか…
実は燻製チップの桜でも代用できるんです
YouTubeで桜チップを使った煮染めを公開中!
ブログとは違う種類の桜チップなので少し色味が違います↑
キャンプなどで余ってしまった燻製チップの利用法としてもGOOD!!
こちらはショート動画ですが、フルバージョンもありますので、
『ゆる~っとものづくり』のチャンネルより
高評価・チャンネル登録、是非よろしくお願いします↓↓↓
バラ科サクラ亜科サクラ属である桜(サクラ)は、落葉広葉樹です
ソメイヨシノが観賞用として有名で、春になると白から薄紅色の花が咲き始め満開になって散っていく…
ほんの一時ですが私たちを楽しませてくれます
この記事では、
- 初心者でも分かる桜チップを使った草木染めの簡単な方法
- 桜色に煮染めするやり方
を画像を交えて紹介します
桜チップなら一年中ホームセンターやアウトドアショップなどで購入できますよね
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
桜チップを使った草木染めをするときの13のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 桜チップは不織布に入れて煮出すことで、濾す手間が省ける
- 桜チップにたっぷりの水を入れ火にかけ、1回目沸騰した後の液は黄色いので捨てる
- 再度たっぷりの水を入れ火にかけ沸騰させる
- 沸騰後火を弱め桜チップを30分煮出し、火を止め30分おく
- 桜チップを取り出し、液体を別容器に移しホーロー鍋に戻すという作業を繰り返し空気に触れさせる(少し赤みを帯びる)
- 煮染めは20分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
- 20分後、火を消しそのまま40分おく
- 再度、火をつけ20分煮染め40分おく
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
バーベキューで使った桜チップが余っちゃった
じゃあ草木染めに使ってもいいかな?
桜チップで染められるの!?
綺麗な色に染まるんだよ~♪
桜チップで草木染めを始めよう
2021年9月20日天気(晴れ) 26℃ 60%
晴れてスッキリした天気なので草木染めにピッタリの陽気です
以前、購入していた桜チップで桜色にチャレンジします
今回はキャプテンスタッグ株式会社スモーキングチップ桜チップ100g入を購入しました
桜チップは50g使います
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
今回染める布は綿100%で、サイズは約11×11cmが6枚
染める布の重さは、パッチワーク用のパーツを含めて全部で17g
桜チップを使った煮染めの材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、桜チップ50g、
染液を移し替える容器×1個、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15ml)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール、不織布、不織布を縛る紐
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため、色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
染めたい布に前処理をする方法
染め物の精錬布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけて、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、平置きでよく乾かしましょう
桜チップの染料に入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
桜チップを不織布に入れて紐で縛り、ホーロー鍋に入れます
ホーロー鍋にたっぷりの水(2.0ℓ)を入れ火にかけます
沸騰すると黄色の色素が出ているので捨てます
再度たっぷりの水(2.0ℓ)を入れ火にかけます
沸騰したら火を弱めて、沸騰しないように火加減しましょう(70~80℃)
時々菜箸で桜チップをつつくようにして揺り動かしつつ30分煮出します
30分後、火を止めてそのまま30分おきます
この時も時々菜箸で桜チップをつついて色素を出すように揺り動かしましょう
煮出した染料がアボカドに似ているので、アボカド染めのように進めていきます
30分置いたら不織布を取り除きます
染料を別の容器に移し、その液体をまたホーロー鍋に戻すという作業を繰り返し空気に触れさせましょう
今回は3回繰り返しました
少し赤みが出てくるので、これを染料とします
染料を火にかけ染める布を入れ、沸騰しないように火加減をします(70~80℃)
煮染めは20分、染めムラ防止のため時々菜箸で揺り動かしましょう
火を止めて時々菜箸で揺り動かしながら、そのまま40分おきます
再度、火をつけ20分煮染め40分おきます
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、
【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
桜染めした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
40分おいたら布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしましょう
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら、
- 再び染料に入れ10分煮染め後→水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染→水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返しましょう
今回のやり方で染色すると1回の染色でしっかり染まるので、染色・媒染は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かし、アイロンをかけます
- 無媒染は、赤みのあるピンク
- アルミ(ミョウバン)・酸(クエン酸)は、肌色に近いオレンジ
- 銅は、明るい茶色
- 鉄は、くすんだ肌色
- アルカリ(重曹)は、サーモンピンク
桜チップは見た目からは想像できないくらい可愛い色に染まります
媒染が終わった後のボウルの中は、
アルミはうっすら黄色、アルカリはピンク~茶色、
銅・鉄・酸は変化なしでした
翌日、とっておいた染料を使ってもう一度同じ工程で染めてみました
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やはり1回目に比べて、同じ色味ですが全体的に薄く優しい色に染まりました
2回目のアルカリ媒染は、桜色に染まっています
左が1回目、右が2回目
桜色に染めるには、
20分煮染め、火を止めてそのまま40分おく
という工程を2回しているところを1回に減らすか、
桜チップの量を減らすといいと思います
染料は日にちをおくと酸化して赤みが増し、よりピンクに染まると書いてあるところもありましたが、
やり方の問題か、今回の染色ではあまり違いを感じることが出来ませんでした
ですが、アルカリ媒染でしっかりピンクや桜色に染まりました
もっと鮮やかなピンクにしたい場合は、いちご染めがオススメです
苺ミルクのような可愛い色に染まります☆彡
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
煮染めアルカリ媒染を使ってトートバッグをハンドメイドしました
布の桜色の部分が桜チップ染めです
パーツにはニンジン、玉ねぎ、ブルーベリー、ナスなどを使用して染色しています
草木染め・野菜染め・果物染めの優しくてあったかい色が特徴の作品です
Creemaにて出品していますので良かったら覗いてみてください(*’ω’*)
最後にもう一度
桜チップを使った草木染めをするときの13のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 桜チップは不織布に入れて煮出すことで、濾す手間が省ける
- 桜チップにたっぷりの水を入れ火にかけ、1回目沸騰した後の液は黄色いので捨てる
- 再度たっぷりの水を入れ火にかけ沸騰させる
- 沸騰後火を弱め桜チップを30分煮出し、火を止め30分おく
- 桜チップを取り出し、液体を別容器に移しホーロー鍋に戻すという作業を繰り返し空気に触れさせる(少し赤みを帯びる)
- 煮染めは20分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
- 20分後、火を消しそのまま40分おく
- 再度、火をつけ20分煮染め40分おく
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
桜チップによる染色で桜色を出すには、
染料を何度も煮出す・染料を数日おく・短い時間の染色を何度も繰り返すなど、
手間がかかるとされています
ですが、今回は比較的簡単に短時間でピンクや桜色に染めることが出来ました
参考にしていただけると嬉しいです
次回は、ネギを使って緑に染色します
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
草木染め:煮染め一覧
材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法ヒメヒオウギズイセン | なすの皮 | ブドウ |
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シラン | 赤紫蘇(あかじそ) | ヒメヒオウギズイセンキット |
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草木染め:その他
草木染めの基礎知識や媒染液、エタノール抽出、藍染に関する記事鉄媒染液・銅媒染液 | 媒染液の種類・調整方法 | 基礎知識・道具一覧 |
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コメント
YouTubeを拝見させていただきながら挑戦してみたのですが、何度やっても黄色い液しか出てきません。。。
原因として考えられることは何かありますか?
水口様
YouTubeを参考にしていただきありがとうございます。私も染色するとき、液を空気に触れさせて酸化させても黄色い液になってしまうこともありました。赤みが出ないときは染料を1~2日置くと酸化がすすんでくれると思います。黄色い液で染色してみたことはありますか?黄色い液で染色してみると黄色っぽくなってしまうこともあれば、桜色に染まることもあり、その時によって違いがありました。何度か染色してみると、桜チップの種類によっても少しピンク系の色素が出やすいものがあるように思いました。チップだらけになって困ってしまうかもしれませんが、メーカーを変えてみるのもいいかもしれません。私が試した中ではCAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)のスモーキングチップが良かったように思います。