買ってくると無心に食べてしまう殻付きの落花生
食塩や油も使っていないので食べやすくて、ついつい食べ過ぎてしまいます
落花生を食べるとどうしても出てしまうのが、大量の殻と薄皮のゴミ
そこで今回は、落花生の殻と薄皮で染色をしたいと思います
YouTubeで落花生の殻と薄皮を使った煮染めを公開中!
こちらはショート動画ですが、フルバージョンもありますので、
『ゆる~っとものづくり』のチャンネルより
高評価・チャンネル登録、是非よろしくお願いします↓↓↓
殻といえば以前、栗の皮で草木染めをしました
栗の皮は優しい自然の色合いのブラウン系に染まり、草木染めらしい色を楽しめる材料でした
落花生ではどうなるのでしょう?
- 落花生の殻と薄皮を使った染色ってどうやるの?
- どんな色に染まるの?
落花生(ラッカセイ、南京豆〈ナンキンマメ〉;peanut〈ピーナッツ〉)は、
夏に黄色の花を咲かせるマメ亜科ラッカセイ属の一年草で、一年中見かけているようで意外にも秋ごろが旬です
花が咲いた後、地中に実をつける特徴から落花生と呼ばれています
実は抗酸化作用のあるビタミンEを多く含んでいて、小さいながらも栄養価が高いです
この記事では、
- 初心者でも分かる落花生の殻と薄皮を使った草木染めの方法
- きれいに染める簡単なやり方、コツ
を画像を交えて紹介します
落花生はスーパーなどでも気軽に手に入るので挑戦しやすい材料です
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
落花生の殻を使った草木染めをするときの10のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 落花生の殻とたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後火を弱め40分煮出す
- 落花生の殻をザルで濾した液に重曹小さじ2を加えて、よく混ぜたものを染料とする
- 煮染めは30分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
- 染色後、染め物を水で洗わずそのまま媒染液に浸ける
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
落花生買ってきたから一緒に食べよう!
ありがとう♪じゃあ、殻はこの袋に入れてね
え?殻と薄皮を分けて捨てるの?
ううん、殻と薄皮を使って草木染めしてみようと思うんだ♪
落花生で草木染めを始めよう
落花生の殻で染色する
2022年12月25日天気(晴れ) 20℃ 30%
少し前にスーパーで買ってきた落花生
後で草木染めをするために、食べた後の殻と薄皮を分けてとっておきました
落花生一袋(230g)から、取れた殻は60gでした
今回は60gの殻全て使って染色します
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、重さは全部で10g
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
落花生の殻を使った染色の材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、落花生の殻(60g)、
ザル×1個、ザルで濾した液をうけるボウル×1個、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹((株)ビバホーム)、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15ml)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール、キッチンタイマー
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため、色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけて、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
なぜ豆乳に浸すかというと、染料はタンパク質と反応して色がつきます
今回は綿100%の植物性の布を染めるので、人工的にタンパク質を付ける必要があるからです
※動物性のシルクやウールなどの布には動物性タンパク質が付いているので濃染処理は必要ありません
20~30分浸したらタンパク質が落ちてしまうので水では洗わず、
そのまま固く絞りシワをしっかり伸ばして、平置きでよく乾かしましょう
※平置きにすることで染めムラを軽減することが出来ます
くっさ~くなってしまうので、よく晴れた日に干して手早く乾燥させます
晴れた日にまとめて前処理をしておいて、使わない布はジップ式のビニール袋に入れて冷凍しておきましょう
乾燥した布はアイロンをかけておくと保存しやすいのでオススメです
落花生の殻の染料に入れ煮染めする方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
落花生の殻(60g)と水1.5ℓをホーロー鍋に入れ火にかけます
沸騰したら火を弱めて、沸騰しないように火加減してください(70~80℃)
時々菜箸で揺り動かしつつ40分煮出します
40分後、ザルで濾した液に重曹小さじ2を入れてよく混ぜたものが染料です
※重曹を加えると染料の色が濃くなります
染料を火にかけ染める布を入れて、沸騰しないように火加減をします(70~80℃)
染めムラ防止のため、時々菜箸で揺り動かしながら30分煮染めしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染めの媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、
【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
落花生の殻染めした布を各媒染液に浸ける
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
30分後、無媒染は布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
媒染をする布は染料から取り出して水洗いをせず(※染まる色が薄いため)、そのまま媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしてください
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら、
- 再び染料に入れ10分煮染め
- 水で洗わず媒染液に10分入れて媒染し、水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返すという作業をします
今回は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かしアイロンを掛けます
- 無媒染・アルミ・アルカリは、薄い茶色
- 銅は、くすんだ黄色
- 鉄は、くすんだ薄い茶色
- 酸は、かなり薄い黄色
媒染が終わった後のボウルの中は、変化がありませんでした
染色の作業が終わったら、
媒染液を十分な水で希釈して、水道の水を流しながら少しずつ捨てます
使った道具やシンクなどは綺麗に洗い流し、最後にしっかり手を洗いましょう
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
最後にもう一度
落花生の殻を使った草木染めをするときの10のポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 落花生の殻とたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後火を弱め40分煮出す
- 落花生の殻をザルで濾した液に重曹小さじ2を加えて、よく混ぜたものを染料とする
- 煮染めは30分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
- 染色後、染め物を水で洗わずそのまま媒染液に浸ける
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
以前染めた栗の皮では秋らしい茶系に染まりましたが、
今回の落花生の殻を煮出すと意外にも黄色の染料になり、染色すると優し気な黄色系に染め分けられました
材料によって、こんなにも違う色が煮出せるのかと新たな発見です
今度はクルミやピスタチオの殻ではどんな色になるのか試してみたくなりました
落花生の薄皮は染色したら追記します
追記
落花生の薄皮で染色する
2023年4月9日天気(晴れ) 16℃ 50%
以前、落花生を食べたときにとっておいた薄皮を使って染色をします
落花生一袋(230g)から採れた薄皮は6gです
落花生の薄皮を使った草木染めをするときの10のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 不織布に入れた落花生の薄皮とたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後火を弱め40分煮出す
- 不織布を取り出した液に重曹小さじ1を加えて、よく混ぜたものを染料とする
- 煮染めは30分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
- 染色後は染め物を水で洗わず、そのまま媒染液に浸ける
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
今回の染色で使う布も綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、重さは全部で10gです
落花生の薄皮を使った染色の材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、落花生の薄皮(6g)、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹((株)ビバホーム)、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15ml)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール、キッチンタイマー、不織布、不織布を縛る糸
落花生の薄皮を使った染色では、全ての媒染液で可愛い色に染まります
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
落花生の薄皮の染料に入れ煮染めする方法
染め物の前処理は前述の方法で行い、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
落花生の薄皮(6g)を不織布に入れ、煮ている最中に出ないよう糸で縛ります
不織布に入った落花生の薄皮と水1.5ℓをホーロー鍋に入れ火にかけます
沸騰したら火を弱めて、沸騰しないように火加減(70~80℃)
時々菜箸で揺り動かしつつ40分煮出します
40分後、不織布を取り除いた液に重曹小さじ1を入れてよく混ぜたものが染料です
※重曹を加えると染料の色が濃くなります
染料を火にかけて染める布を入れ、沸騰しないように火加減をします(70~80℃)
煮染めは30分
染めムラ防止のため、時々菜箸で揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
調整方法は前述と同じです
落花生の薄皮染めした布を各媒染液に浸ける
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
30分後、無媒染は布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
染まる色が薄いため媒染をする布は染料から取り出して水洗いをせず、そのまま媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしてください
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら、
- 再び染料に入れ10分煮染め
- 水で洗わず媒染液に10分入れて媒染し、水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返すという作業をします
今回は1回目の媒染後もう少し色を濃くしたかったので、染色→媒染をもう1回しました
日陰でよく乾かしアイロンを掛けます
- 無媒染・アルカリは、薄い明るいピンク
- アルミは、オレンジがかったピンク
- 銅は、少しくすんだピンク
- 鉄は、グレー
- 酸は、薄い明るいオレンジ
媒染が終わった後のボウルの中は、
アルミはピンクがかったオレンジ、銅は黒ずんだオレンジ、鉄は黒ずんでいる、酸は黄色っぽいオレンジ、アルカリはピンクでした
薄皮の量を多くすると全体的に赤みが強くなります
特に鉄媒染では、少し媒染液の量を減らすと紫色のような発色が見られ驚きました
最後にもう一度
落花生の薄皮を使った草木染めをするときの10のポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 不織布に入れた落花生の薄皮とたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後火を弱め40分煮出す
- 不織布を取り出した液に重曹小さじ1を加えて、よく混ぜたものを染料とする
- 煮染めは30分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
- 染色後は染め物を水で洗わず、そのまま媒染液に浸ける
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
同じ落花生でも、殻を使った染色では黄色系に染まりましたが、
薄皮を使うとピンクやオレンジ系に染まります
薄皮を煮出しているときは濃い茶色っぽく見えたので、
茶色か黄色に染まるのかと思っていましたが意外な結果になりました
花びら染めだとよくピンクに染まることはありますが、やはり退色しやすいところが難点です
可愛らしいピンクに染めたいときは、落花生の薄皮で煮染めすれば退色しにくく安定した色が得られると思います
落花生を食べるときに地道に溜めていきましょう♪
次回は、イチョウの葉で染色します
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
草木染め:煮染め一覧
材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
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