草木染めをしていると、
なかなか思うような色が出せなかったり、色が薄くなってしまうことがあります
そんなとき思うことは、
- 初心者でもしっかり色を出せる染色がしたい!
- 可愛い色に染めたい!
- 家にあるもので手軽に始めたい!
そんな初心者が草木染めを始めるときにピッタリの材料が、身近で手に入りやすい玉ねぎの皮です
YouTubeで玉ねぎの皮を使った煮染めを公開中!
こちらはショート動画ですが、フルバージョンもありますので、
『ゆる~っとものづくり』のチャンネルより
高評価・チャンネル登録、是非よろしくお願いします♪↓↓↓
以前染めたターメリックやヒメヒオウギズイセンも綺麗に染め分けられましたが玉ねぎの皮も素敵です
玉ねぎ(玉葱、葱頭)は、ヒガンバナ科ネギ属の多年草で栽培が適している時期は9~6月です
一般的に旬は3~5月ですが、様々な地域で栽培されているため1年中美味しい玉ねぎをスーパーなどで手に入れることが出来ます
この記事では、
- 初心者でもわかる玉ねぎの皮を使った草木染めの方法
- そのポイント、コツ
を画像を交えて紹介します
玉ねぎの皮は捨ててしまう部分ですが、それを利用できるのでSDGsの観点からもオススメの染色です!
しかも、比較的少量から色をしっかり出すことが出来ます
なかなか皮がたまらない場合でも、
紙袋などの通気性のいいものに入れると傷まないので日々のお料理の際に捨てずに少しずつ溜めておけます
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
玉ねぎの皮を使った草木染めをするときの9つのポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 玉ねぎの皮は染め物の半量~同量必要
- 玉ねぎの皮を煮出し、1番抽出液と2番抽出液を混ぜたものを染料とする
- 染色しているときは沸騰しないように火加減する
- 煮染めしているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
今日は僕が料理するよ~
まずは玉ねぎを切って………
うれし~い♪
あ、玉ねぎ使うなら皮とっといて~
オッケーー!
何に使うの?
草木染めに使うんだ~♪
玉ねぎの皮で草木染めを始めよう
2021年7月20日 天気(晴れ)気温30℃ 湿度50%
お料理の際に少しずつ溜めていた玉ねぎの皮で、遂に染色をしていきます
玉ねぎの皮は染め物の重さの半量~同量必要です
布をどのくらいの濃さに染めるかで量が変わります
布の重さは全部で15gなので、玉ねぎの皮は約8~15g必要です
今回溜めていた玉ねぎの皮が18gだったので全部使っちゃいます
染める布は綿100%で、
サイズ約11×11cmが6枚と後日ハンドメイドで使用するパーツです
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
○ | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
玉ねぎの皮を使った煮染めの材料・道具
綿100%の布(1枚で約1g)、豆乳(今回はキッコーマンおいしい無調整豆乳)、
玉ねぎの皮、前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
ザル×1個、1番抽出液を入れておく容器×1個、
焼ミョウバン(今回はみたけの焼みょうばん)、銅媒染原液、鉄媒染原液、クエン酸、重曹、
カンロ杓子×2個(鉄・銅媒染原液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、目盛付きのコップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
クッキングスケール、温度計
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液の違いを見るため、色んな媒染液やそれと同じ数の道具を用意しました
実際にあなたが染めるときは、今回の染め上がりの色を見て必要なものを用意してください
媒染液用ボウルも媒染の数だけ用意します
染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために中性洗剤をつけて、ぬるま湯で揉み洗いして絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
なぜ豆乳に浸すかというと、染料はタンパク質と反応して色がつきます
今回は綿100%の植物性の布を染めるので、人工的にタンパク質(大豆たんぱく)を付ける必要があるからです
20~30分浸したら固く絞り、よく乾かしましょう
乾かすときは吊るして干すのではなく平置きすると染めムラ防止になります
玉ねぎの皮の染料に入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
玉ねぎの皮をホーロー鍋に入れ、たっぷりの水を加えて火にかけます
沸騰したら少し火を弱めて鍋の蓋を少し開けて約20分煮ます
20分後、火を止めて少し冷まします
結構濃い色です
ザルで濾した液体が1番抽出液です
ザルに残った玉ねぎの皮を鍋に入れ、再びたっぷりの水を加えて火にかけます
同様に沸騰したら少し火を弱めて鍋の蓋を少し開けて約20分煮ます
20分後、火を止めて少し冷ましたものを2番抽出液とします
先程よりは少し薄い色です
【紅茶で草木染め♪】ティーバッグで手軽に始めよう!初心者でも出来る簡単なやり方のように
ザルで濾して1番抽出液と2番抽出液を混ぜたものを染料とします
染料を鍋に戻し火にかけたら、染める布を入れて沸騰しないように火加減をします(70~80℃)
染めムラ防止のため、たまに菜箸で揺り動かしながら約30分煮染めしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
玉ねぎ染めをした布を水で洗い各媒染液に浸ける
30分おいたら布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にします
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら、
- 再び染料に入れ10分染色後、水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染して、水洗い
この工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回は1回でよく染まりました
日陰でよく乾かしアイロンをかけます
\草木染めキット販売/\残りわずか、お早めに/
- 無媒染、アルカリ(重曹)はピンクベージュ色(少し赤みの強いくすんだピンク)
- 酸(クエン酸)はスモーキーピンク色(少しくすんだピンク)
- アルミ(ミョウバン)はマリーゴールド色(蜜柑のようなオレンジ)
- 銅はディープサンフラワー色(黄みの強い黄土色)
- 鉄はミルクブラウン色(白みのあるこげ茶)
紫玉ねぎの皮を使った染色よりも全体的に少し黄色みが強いです
玉ねぎの皮を使った染色の
銅と酸媒染はハンドメイドしたランチバッグのパーツに使っています
媒染が終わった後のボウルの中は、
アルミ媒染は黄色、アルカリ媒染はオレンジ色でした
媒染液も綺麗な色です
玉ねぎの皮の染液は酸性でした
リトマス試験紙で青が赤に変わると酸性です
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
最後にもう一度
玉ねぎの皮を使った草木染めをするときの9つのポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 玉ねぎの皮は染め物の半量~同量必要
- 玉ねぎの皮を煮出し、1番抽出液と2番抽出液を混ぜたものを染料とする
- 染色しているときは沸騰しないように火加減する
- 煮染めしているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
今回は、前回の【コーヒーで草木染め♪】前処理で平置きをオススメする理由!初心者でも綺麗に出来る簡単なやり方の教訓から、
前処理後の乾燥を平置きにしたことによって、
染めムラがかなり軽減されました
玉ねぎ染めは1回の染色でも色が入りやすく、染め分けもしやすかったです
可愛い色に染まるので初心者にはオススメの染料だと思いました
ゴロゴロ野菜スープは、【子供と一緒にカンタン楽しい料理体験】GREEN SPOON徹底レビュー!口コミでも人気のおすすめミールキットの記事へ
【その他の野菜染め】
紫玉ねぎ、アボカド、小松菜、赤じそ、ナスの皮、ウコン、カブの葉 など
次回は青じそを使って染色します
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
草木染め:煮染め一覧
材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法ヒメヒオウギズイセン | なすの皮 | ブドウ |
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シラン | 赤紫蘇(あかじそ) | ヒメヒオウギズイセンキット |
ミョウガ(茗荷) | ボケ(木瓜) | アルストロメリア |
サザンカ |
草木染め:その他
草木染めの基礎知識や媒染液、エタノール抽出、藍染に関する記事鉄媒染液・銅媒染液 | 媒染液の種類・調整方法 | 基礎知識・道具一覧 |
青じそ | 春菊 | ネギ |
丸葉藍 | ディスポン,アルミ媒染液染め比べ |
【サフラン育ててます↓↓↓】
【ウコンも成長中↓↓↓】
コメント
今日玉ねぎの皮と紅茶で
やってみました。
とても楽しかったです(^^)
こちらをSNSで紹介しても
よろしいでしょうか?
(instagramやTwitter)
よろしくお願い致します。
リンダ様。
コメントありがとうございます。
ブログを参考に草木染めをしていただけて、とても嬉しいです。
玉ねぎの皮と紅茶は手に入りやすいですし、綺麗に色が入るので気軽に楽しめますよね。
SNSで紹介していただけるなんて光栄です。
ぜひ、よろしくお願いいたします。
おはようございます。
ありがとうございます(^^)
服を3枚やったのですが
タンクトップと薄手のニットは
黄色味が強く、
楊柳のカットソーはベージュになりました。
白がくすんでしまったので
何色でも良かったのですけど(笑)
やり方、すごーくわかりやすく
参考になりました。
ありがとうございました。
リンダ様。
こんにちは。
お洋服を染められたんですね♪
生地によって色の違いが出たり、その時溜めていた玉ねぎの皮によっても色が変わることもあるので、
難しくもあり面白いところでもあります。
確かに白い服はTシャツなどもくすみやすく、気に入っているものだと余計に残念な気持ちになりますよね。
その分、染色によってお気に入りを蘇らせると嬉しい気分にもなります。
染色の内容など詳しく伺えてとても嬉しく、励みになります。
こちらこそ、ありがとうございました。