コタツに入って蜜柑(みかん)を食べる、冬の風物詩ですよね
ミカン科ミカン属のミカンは冬が旬ですが、
早いものでは9月ごろからスーパーに出回り、3月ごろまで出回っています
柑橘類の中でも手で剥いて、そのまま食べられるミカンは手軽で身近なフルーツです
今回はそんなミカンの皮を使って染色をします
- ミカンの皮を使った染色ってどうやるの?
- きれいに染めるコツは?
冬になると段ボールにいっぱいのミカンを買ったりするので、比較的皮を溜めやすいと思います
皮は冷凍保存できるのでコツコツ溜めましょう
この記事では、
- 初心者でも分かるミカンの皮を使った草木染めの方法
- きれいに染める簡単なやり方、コツ
を画像を交えて紹介します
食べたら捨ててしまうミカンの皮を使って染色できるなんて、とってもエコですよね
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
ミカンの皮を使った草木染めをするときの13のポイント
- ミカンの皮は多めに用意する
- 皮は冷凍保存で溜めていく
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- ミカンの皮はミルサーで細かく砕き色素を出しやすくする
- 砕いたミカンの皮とたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後、火を弱め30分煮出し、ザルで濾したものを染料とする
- 染める布を入れ火にかけ、沸騰後火を弱めて30分煮染めする
- 30分後、そのまま20分おく
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
冬はコタツでみかん!最高だよね♪
簡単に食べられるから、ついついいっぱい食べちゃうよね
皮ばっかりどんどん溜まってく・・・
こうなったら、もっともっと溜めて草木染めしてみよう!
皮は冷凍で保存できるよ
みかんの皮で草木染めを始めよう
2022年1月22日天気(晴れ) 20℃ 30%
冬になってミカンを食べる機会が増えて、コツコツ冷凍していた皮がいっぱい溜まってきました
そろそろその皮を使って草木染めをしてみたいと思います
染色前に手でちぎれる程度に皮を解凍しておいてください
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、パッチワーク用の布も合わせて重さは全部で19g
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
ミカンの皮は11個分です
ミカンの皮を使った染色の材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、ミカンの皮(今回は11個分)、
ザルで濾した染料を受ける容器×1個、ザル×1個、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、キッチンペーパー、
菜箸×2膳(今回は割り箸)、キッチンスケール
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため、色んな種類を用意しました
オススメの媒染剤はアルカリ媒染の重曹です
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけ、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、シワをしっかり伸ばし平置きでよく乾かしましょう
みかんの皮の染料に入れ煮染めする方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
ミカンの皮はそのままだと上手く色素が取れないので、少量ずつ手でちぎってミルサーに入れ細かく砕きます
柔らかいので本体にセットして約20秒で大丈夫です
今回使用したミルサーは
『Iwatani クラッシュミルサーIFM-C20G』
使用後、
本体が汚れてしまった場合は固く絞った濡れフキンで拭き取ります
容器と刃が付いた蓋は水と中性洗剤を入れてミルサーした後、水洗いをしてよく乾燥させてからしまいます
刃を外して洗わなくてもいいので安全でお手入れも簡単です
細かく砕いた11個分のミカンの皮と2ℓの水をホーロー鍋に入れ火にかけます
沸騰後、火を弱めて時々菜箸で揺り動かしながら30分煮出します
煮出している間は柑橘系の香りがお部屋に広がり、とっても爽やかです
30分後ザルで濾し、
濾したカスが冷めたら勿体無いのでよく絞って余すことなく色素を取り出します
濾した液に重曹を小さじ2を加え、よく混ぜてください
※重曹を加えることによって色が濃くなり布に色が入りやすくなります
染める布を入れて沸騰後火を弱めて30分煮染めした後、そのまま20分おきます
煮染めの際は、染めムラ防止のため時々菜箸で揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
みかんの皮染めした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
20分後、布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしてください
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら
- 再び染料に入れ10分煮染め後、水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染し、水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返すという作業をします
今回は染色・媒染を2回しました
日陰でよく乾かしアイロンを掛けます
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- 無媒染・アルミ(ミョウバン)は、ごく薄い黄色
- 鉄・酸(クエン酸)は、ほぼ染まらず
- 銅は、淡い黄色
- アルカリ(重曹)は、レモン色
ミカンの皮のような鮮やかなオレンジ色には染まりませんでしたが、
可愛らしい黄色に染めることが出来ました
黄色といえば、落花生の殻を使った染色では意外にも黄色の色素が抽出でき
淡い黄色に染め分けられたので、ぜひ覗きに来てください
各媒染液の色はアルミは薄い黄色、アルカリは黄色、
他はほぼ色がついてません
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
最後にもう一度
ミカンの皮を使った草木染めをするときの13のポイントをおさらいします
- ミカンの皮は多めに用意する
- 皮は冷凍保存で溜めていく
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- ミカンの皮はミルサーで細かく砕き色素を出しやすくする
- 砕いたミカンの皮とたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後、火を弱め30分煮出し、ザルで濾したものを染料とする
- 染める布を入れ火にかけ、沸騰後火を弱めて30分煮染めする
- 30分後、そのまま20分おく
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
今回は冬になってよく食べるようになったミカンの皮を使って染色をしました
ミカンの皮の染料は、重曹を入れると結構濃い色になり、染めているときも濃い黄色が布に付きます
ですが、染料から取り出し水で洗うと色が落ち薄い黄色になります
色を入れるコツは、ミカンの皮の量を増やし、染色・媒染の回数を増やすことです
またミカンによる染色は、食べたら捨ててしまうだけの皮を使ってできるのでSDGsの観点からもオススメの染色です
次回は、燻製チップのリンゴで染めます
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
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