【柿で草木染め♪】種・落ち葉・柿渋で意外な色に染め分けられる!?初心者でも出来る簡単な煮染めのやり方・コツ!

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草木染め柿のアイキャッチ フルーツ

秋も深まり、もうすぐ冬

柿はたくさん実をつけ、だんだんと葉が紅葉していきます

東アジア原産の落葉樹であるカキノキ科カキノキ属の柿の木は、

熟した実(柿;persimmon)は食用とされ、古くから身近にあり栽培されている果樹です

渋柿という種類は干し柿にして食べたり、果実に含まれる柿渋は防腐剤として使われています

また葉は柿の葉茶として飲まれたり、木は家具の材料になります

今回は柿を使った草木染めです

  • 柿を使った草木染めって、どうやるの?
  • 簡単なやり方を知りたい!

若干紅葉した柿の落ち葉の染色結果は、黄色?緑?赤?

種や柿渋では何色に染まるんだろう?

どんな色に染まるのか楽しみです

この記事では、

  • 初心者でも分かる柿を使った草木染めの簡単なやり方
  • 媒染液による染め分け

を画像を交えて紹介します

ずっと秋になったら柿で染色したいと思っていたので、今回やっと念願がかないます

あなたも、おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?

一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪

【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】

marichi-style - 作品一覧
こんにちは♪ marichi-style(まりちすたいる)と申します。 当店では、ランチバッグ・マスクケース・猫の首輪など、 綿100%の布を1から草木染めしたものでハンドメイドしています。 草木染めならではの優しい色合い、 特性である染めムラやパッチワークによる一点物の楽しさを感じられる作品をお届けします。 ま...

柿の葉を使った草木染めをするときの11のポイント

  1. 染める前に布を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
  2. 乾燥した布は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
  3. 柿の葉とたっぷりの水をホーロー鍋に入れて火にかける
  4. 沸騰後火を弱め50分煮出す
  5. 柿の葉をザルで濾した液に重曹小さじ1を加えてよく混ぜたものを染料とする
  6. 煮染めは40分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
  7. 40分後、火を消しそのまま10分おく
  8. 染色後、染め物を水で洗わずそのまま媒染液に浸ける
  9. 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき作業も別で行う
  10. 媒染後、色が薄いと感じたら染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
  11. 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
まりも
まりも

柿おいしいね~

ちぃ
ちぃ

ホント甘くて幸せ♪

でもだんだん寒くなってきて落ち葉が凄いね

まりも
まりも

あとで掃除しておくよ

ちぃ
ちぃ

葉っぱで草木染めしてみようかな♪

種や柿渋でも染めてみよう!

柿で草木染めを始めよう

葉っぱのキャラクターが柿の実を収穫しているイラスト

柿の葉で染色する

2022年11月24日天気(晴れ) 18℃  60%

夫の実家の庭でたくさん実をつけていた柿の木の落ち葉をもらってきました

もらった葉は110g

柿の落ち葉の写真

染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、重さは10gです

染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります

❀草木染めに向いている素材❀

前処理なしで良く染まるものシルク、ウールなどの動物性のもの
前処理をすると染まるもの木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの
(布以外・・・紙、バンブーなど)

❀草木染めに向いていない素材❀

または×染まらない
もしくは染まりにくいもの
ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維

柿の葉を使った染色の材料・道具

綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、柿の葉(今回は110g)、

ザル×1個、ザルで濾した液をうけるボウル×1個、

前処理用ボウル×1個、

媒染液用ボウル×5個(使用可能なボウルはステンレス製・プラスチック製・ホーロー製)、

焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、

クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹((株)ビバホーム)、

カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15ml)、

計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、

キッチンスケール

草木染め柿の葉の道具一式の写真

使用する媒染は5種類です

  • アルミ媒染・・・ミョウバン
  • 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
  • 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
  • 酸媒染・・・クエン酸
  • アルカリ媒染・・・重曹

媒染液による色の違いをみるため色んな種類を用意しました

実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください

媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します

草木染め:染めたい布に前処理をする方法

葉っぱのキャラクターが前処理をしているイラスト

布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけて、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります (染め物の精錬)

染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)

植物性の布はタンパク質が無いと染まらないので、豆乳により人工的にタンパク質をつけます

草木染め豆乳による前処理をしている写真

20~30分浸したらタンパク質が落ちてしまうので水では洗わず、

そのまま固く絞りシワをしっかり伸ばして平置きでよく乾かしましょう

※平置きにすることで染めムラを軽減することが出来ます

葉っぱのキャラクターが布を乾かしているイラスト

くっさ~くなってしまうので、よく晴れた日に干して手早く乾燥させます

晴れた日にまとめて前処理をしておいて、使わない布はジップ式のビニール袋に入れて冷凍しておきましょう

乾燥した布はアイロンをかけておくと保存しやすいのでオススメです

柿の葉の染料に入れ染色する方法

草木染め葉っぱのキャラクターが染色の工程をしているイラスト

前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう

ホーロー鍋に柿の葉とたっぷりの水(2ℓ)を入れ火にかけます

草木染め柿の葉と水をホーロー鍋に入れた写真

沸騰したら火を弱めて、沸騰しないように火加減してください(70~80℃)

時々菜箸で揺り動かしつつ50分煮出しましょう

煮ているときは、体に良さそうな香りがします

草木染め柿の葉を煮出している写真

50分後、ザルで濾した液に重曹小さじ1を入れてよく混ぜたものが染料です

※重曹を加えると染料の色が濃くなります

草木染め柿の葉をザルで濾した写真

染料を火にかけ染める布を入れて、沸騰しないように火加減をします(70~80℃)

染めムラ防止のため、時々菜箸で揺り動かしながら40分煮染め後

火を止めてそのまま10分おきます

時々菜箸で揺り動かしましょう

この間に媒染液を作ります

草木染め柿の葉の染料に染め物を入れて煮染めしている写真

草木染め:媒染液を調整する

葉っぱのキャラクターが媒染液を作っているイラスト

今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです

作り方は、

【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!の記事に書いてあります

【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】

柿の葉染めした布を各媒染液に浸ける

媒染に使用する菜箸は、

鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます

草木染め鉄媒染専用菜箸にテープで印をした写真

10分後、無媒染は布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います

水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう

媒染をする布は染料から取り出して水洗いをせずに、そのまま媒染液に20~30分浸けます

↑※染まる色が薄いため水洗いはしません

時々菜箸で優しく揺り動かしましょう

草木染め柿の葉の染料で染色した後、媒染液に浸けている写真

20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います

この時も鉄媒染だけ別にしてください

もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら

  • 再び染料に入れ10分煮染め→水で洗わず
  • 媒染液に10分入れて媒染→水洗い

という工程を気に入った色になるまで繰り返します

今回染色・媒染は1回で終わりにしました

日陰でよく乾かし、アイロンをかけます

草木染め柿の葉の染色完了の写真
ヒメヒオウギズイセン花びら染めキット!自由研究におすすめ♪ | marichi store powered by BASE
こちらの商品は、手軽に花びら染めが楽しめるキットです。ヒメヒオウギズイセンの花びらを使って綿100%のハンカチ(サイズ20㎝×20㎝)を染めることが出来ます。このキットは、・草木染めを始めたい!・子供と一緒にものづくりをしたい!・自由研究のテーマを探している!という方のために作成しました。marichi storeのヒ...
  • 無媒染・アルカリは、薄いピンク(アルカリの方がピンクの色が濃い)
  • アルミは、薄い茶色
  • 銅は、薄いこげ茶
  • 鉄は、薄いグレー
  • 酸は、かなり薄いピンクがかった茶色

秋の味覚である柿の葉では、ピンク、茶色、グレーと媒染液によって様々に染め分けられました

媒染が終わった後のボウルの中は、

アルミは茶色がかった黄色、銅はこげ茶色、鉄は黒ずんでいる、酸は薄い茶色、アルカリはピンクでした

銅媒染のボウルは写真を撮り忘れてしまいました

草木染め柿の葉の媒染後の各ボウルの中の写真

染色の作業が終わったら、

媒染液を水で希釈して、水道の水を流しながら少しずつ捨てます

使った道具やシンクなどは綺麗に洗い流し、最後にしっかり手を洗いましょう

草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、

【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧

を参照してください

最後にもう一度

柿の葉を使った草木染めをするときの11のポイントをおさらいします

  1. 染める前に布を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
  2. 乾燥した布は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
  3. 柿の葉とたっぷりの水をホーロー鍋に入れて火にかける
  4. 沸騰後火を弱め50分煮出す
  5. 柿の葉をザルで濾した液に重曹小さじ1を加えてよく混ぜたものを染料とする
  6. 煮染めは40分、沸騰しないように火加減し時々菜箸で揺り動かしながら染めムラを防止する
  7. 40分後、火を消しそのまま10分おく
  8. 染色後、染め物を水で洗わずそのまま媒染液に浸ける
  9. 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき作業も別で行う
  10. 媒染後、色が薄いと感じたら染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
  11. 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす

柿の葉を使った染色では、フラボノイドの黄色に染まると予想していましたが、

黄色に染まるものはありませんでした

イチョウの葉のように茶色に染まるのは何となく想像できますが、

意外にも無媒染とアルカリではピンク色に染めることが出来ました

どの媒染でも優しい色合いに染まるので、

次回染色する際は葉を2倍量にするか染色→媒染を2~3回繰り返した方が綺麗に発色すると思われます

種や柿渋など他の素材は、手に入り次第追記していく予定です

【他の秋の味覚の材料】

【さつまいもの皮で草木染め♪】皮の色でピンクに染める!初心者でも出来る簡単な煮染めのやり方

【ブドウで草木染め♪】紫だけじゃない!?水色にも染まる!初心者でも出来る自由研究のテーマにもおすすめな花びら染めの簡単なやり方

【栗の皮で草木染め♪】和みブラウン系に染め分ける方法!初心者でも出来る簡単な煮染めのやり方

【落花生で草木染め♪】殻と薄皮で意外な色に染める!初心者でも出来る簡単な煮染めのやり方

三毛猫が考えごとをしているイラスト

次回は、黒ウコンで草木染めします

ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪

草木染め:煮染め一覧

材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法
ターメリック紅茶コーヒー
玉ねぎの皮青じそなすの皮
パセリアボカドバナナの皮
桜チップキハダハヤトウリ
ブルーベリー春菊ウコンの葉
ウコンの根ニンジンの葉自家栽培ウコン
自家栽培ゆずいちごみかんの皮
りんごチップナラチップオタフクナンテン
くるみチップよもぎうど(独活)
赤紫蘇(あかじそ)レタス紫玉ねぎの皮
さつまいもの皮栗の皮
黒ウコン落花生
イチョウ里芋の根イタドリ(虎杖)
ウコンキットデーツクチナシ
黒豆小松菜かぶ(蕪)の葉

草木染め:花びら染め一覧

材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法
ヒメヒオウギズイセンなすの皮ブドウ
いちご椿つつじ
シラン赤紫蘇(あかじそ)ヒメヒオウギズイセンキット
ミョウガ(茗荷)ボケ(木瓜)アルストロメリア
サザンカ

草木染め:その他

草木染めの基礎知識や媒染液、エタノール抽出、藍染に関する記事
鉄媒染液・銅媒染液媒染液の種類・調整方法基礎知識・道具一覧
青じそ春菊ネギ
丸葉藍ディスポン,アルミ媒染液染め比べ

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