秋に入り、スーパーでもブドウをよく目にするようになりました
ブドウは食べるときに指が汚れたり、子供のころは服を汚して怒られたりしたものです
その経験から分かるようにブドウの皮はよく染まります
YouTubeでブドウの皮を使った草木染めを公開中!
こちらはショート動画ですが、フルバージョンもありますので、
『ゆる~っとものづくり』のチャンネルより
高評価・チャンネル登録、是非よろしくお願いします↓↓↓
紫のブドウなんだから紫に染まるでしょ~
と思っていたら意外ですが、紫だけでなく水色も出せたんです!
- ブドウの皮を使った草木染めってどうやるの?
- 水色に染める方法は?
実は初心者でも簡単に、
パッ!
と魔法のように色の違いを楽しむことが出来ます
ぶどう(葡萄)は、ブドウ科のつる性落葉低木です
そのまま食べたり、干しブドウにしたり、ワインとしても楽しめます
皮の色である紫は主にアントシアニンという色素で、これを使って染色をします
この記事では、
- 初心者でも分かるブドウの皮を使った草木染めの簡単な方法
- いろんな色に染め分けするやり方
を画像を交えて紹介します
今回は、安全で手軽に綺麗に染めたいので、火を使わない花びら染めの方法にしました
お子さんとも安全に出来るので、自由研究のテーマにもおすすめです
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
ブドウの皮を使った草木染めをするときの9つのポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- ブドウの皮は冷凍保存ができ、冷凍する方がより色素が取り出しやすくなる
- 不織布の中に入れた皮を食酢と共にボウルに入れ、すり潰すように色素を揉みだす(ビニール手袋着用)
- 染色は布を1時間染料に浸ける(時々菜箸で揺り動かし染めムラを防止する)
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
- 銅媒染とアルカリ媒染では、水色に染まる
ブドウ食べたら指が紫になっちゃった~
洗っても爪の間はなかなか取れないよね…
爪につくと厄介だけど、この紫で草木染めが出来るんだよ
確かにしっかり染まりそう!
媒染液を変えることで、いろんな色になるんだよ♪
ぶどうの皮で草木染めを始めよう
2021年9月10日天気(晴れ) 29℃ 60%
スーパーで見つけた紫のブドウ
一房を一気に食べきることはできないので、少しずつ食べて皮を取っておくことにしました
食べ終わった皮は水洗いして水気を切り冷凍保存していきます
冷凍保存することによって細胞が壊れ、より色素が取り出しやすくなるので一石二鳥です
ブドウの皮は染め物の4~6倍の量が必要ですが、
今回は集めたブドウの皮を全部使っちゃうことにしました(70g)
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、
染める布の重さは、パッチワーク用のパーツを含めて全部で14g
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
ぶどうの皮を使った花びら染めの材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、
ブドウの皮(今回は一房分70g)、
前処理用ボウル×1個、色素抽出用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
不織布、輪ゴム、ビニール手袋、計量スプーン、水、計量カップ、
菜箸×2膳(今回は割り箸)、キッチンスケール
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため、色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけて、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります(濃染処理)
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、平置きでよく乾かしましょう
ぶどうの皮の染料に入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておいてください
冷凍保存していたブドウの皮を不織布に入れます
出ないようにしっかり輪ゴムで縛りましょう
ボウルにブドウの皮が入った不織布を入れ、そこに食酢を250㎖加えます
不織布の中のブドウの皮をすり潰すように揉みます
全体をすり潰して充分色素が抽出できたら、不織布をよく絞って取り除きましょう
不織布に入れるとザルで濾す必要が無いので楽チンです♪
抽出した色素に布が浸かる程度の水を加えて、よく混ぜたものが染料です
染める布を1時間染料に浸けます
染めムラ防止のため、時々菜箸で揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
ぶどう染めした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
染料に1時間浸けると布が赤紫色になります
ムラの原因になるので染料のカスが残らないように、布をしっかり水で洗いましょう
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切ります
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗いましょう
この時も鉄媒染だけ別にします
水で洗っていると更に色が変わってきます
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら、
- 再び染料に入れ10分浸けた後→水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染→水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回、染色・媒染は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かし、アイロンをかけます
↑花びら染めキットを作りました!
- 無媒染は、明るい紫
- アルミ(ミョウバン)は、無媒染より薄い明るい紫
- 銅媒染は、くすんだ水色
- 鉄媒染は、青みのある薄い紫・藤色
- 酸(クエン酸)は、薄い赤紫
- アルカリ(重曹)は、銅より薄い水色
ブルーベリーと似たような色合いになりました
同じ水色でも、丸葉藍の生葉染めでは雲一つない晴れた空のような爽やかな色に染まりました
色素の中でもブドウから取れるアントシアニン系の染色は、退色しやすいという特徴があります
ですが、重ね染め出来るというのも草木染めの特徴です
色が抜けてしまっても重ねて同じ材料や他の材料で染めることによって素敵な色に蘇ります
草木染めは物や自然を大事にして楽しむ染色です
媒染が終わった後のボウルの中は、
アルミは紫、銅は変化なし、鉄はかなり薄いピンク、酸は鮮やかなピンク、アルカリはインディゴブルー
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
最後にもう一度、
ブドウの皮を使った草木染めをするときの9つのポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- ブドウの皮は冷凍保存ができ、冷凍する方がより色素が取り出しやすくなる
- 不織布の中に入れた皮を食酢と共にボウルに入れ、すり潰すように色素を揉みだす(ビニール手袋着用)
- 染色は布を1時間染料に浸ける(時々菜箸で揺り動かし染めムラを防止する)
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
- 銅媒染とアルカリ媒染では、水色に染まる
ブドウの皮は今まで染めた材料の中で一番染め分けが出来ました
染料から出したときは濃い赤紫で、水で洗っている間に濃い紫に変わります
更に各媒染液に浸けると、まるで魔法のようにそれぞれ色が変わります
【草木染めのコツ】初心者でも出来る簡単な花びら染めのやり方!ヒメヒオウギズイセン花染めでもパステル系に染まりましたが、
ブドウも可愛いパステルカラーなので食べる機会があれば
ぜひチャレンジしてみてください(*’ω’*)☆彡
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次回は、スモーキングチップの桜チップで染めます
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
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