ツツジ科のブルーベリーは、北アメリカ原産の低木果樹です
春に白や淡いピンクの花が咲き、種類にもよりますが果実は夏につきます(6月~9月上旬)
果実はジャムやスイーツに使われ、アントシアニンという赤や紫の色素がたっぷり含まれています
かなり濃い色なので草木染めでもしっかり染まってくれそうですよね
ブルーベリーそのものの色を出してみたい!!とワクワクしてきます
- ブルーベリーを使った染色ってどうやるの?
- どうやればブルーベリーの鮮やかな紫が出せるの?
今回は自宅にブルーベリーがなかったので、使用するのは冷凍のブルーベリー
冷凍ブルーベリーなら手軽に手に入りますね♪
この記事では、
- 初心者でも分かるブルーベリーを使った草木染めの方法
- 鮮やかな紫に染める簡単なやり方、コツ
- 煮染めと花びら染めの発色の違い
を画像を交えて紹介します
生のブルーベリーも一度冷凍してから染色した方が細胞が壊れて色素が取り出しやすいです
アントシアニンたっぷりなのであまり差は出ないかもしれませんが・・・
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
ブルーベリーを使った草木染めをするときの10のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- ブルーベリーとたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後、火を弱め20分煮出す
- ザルで濾した液にクエン酸小さじ1を加えたものを染料とする
- 染める布を入れ火にかけ、沸騰後火を弱めて20分煮染めする
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
ブルーベリー狩りに行ってきたよ
じゃあ、ジャムにしよう♪
ブルーベリーって、すっごく濃くてきれいな色だよね
少し残しといて染色もしてみよう!
ブルーベリーで草木染めを始めよう
2021年10月26日天気(雨のち晴れ) 22℃ 55%
もっと濃く染まりそうなものはないかなぁ~と考えていた時にブルーベリーが思い浮かびました
昔は我が家の庭にも生えていたんですが、今は無くなってしまいどうしようかな・・・
ふと思い付いたのが、冷凍のブルーベリーです
冷凍のものを使えば、季節を問わずいつでも気軽に染色できます♪
今回は冷凍ブルーベリーを使って染色をしていこうと思います
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、布の重さはハンドメイドパーツを含めて全部で15g
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブー〈竹〉など) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
ブルーベリーは200g使います
ブルーベリーを使った煮染めの材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、冷凍ブルーベリー(今回は200g)、
ザルで濾した染料を受ける容器×1個、ザル×1個、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため、色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけ、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、シワをしっかり伸ばし平置きでよく乾かしましょう
ブルーベリーの染料に入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
ブルーベリーと水2ℓをホーロー鍋に入れて火にかけます
沸騰後、火を弱めて時々菜箸で揺り動かしながら20分煮出します
20分後ザルで濾したものにクエン酸小さじ1を加えたものが染料です
※クエン酸を加えることによって、よりブルーベリーらしい鮮やかな色に染まるのでお好みの色になるまで加えましょう
染める布を入れて20分煮染めします
煮染めの際は、染めムラ防止のため時々菜箸で揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
ブルーベリー染めした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
20分後布を取り出し、染料のカスが残らないように水で洗います
↑↑ 後述のおまけで、煮出した染料を使うので捨てずに取っておいてください
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
今回の無媒染は染料にクエン酸を加えているので色止めになっています
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしましょう
もし洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら
- 再び染料に入れ10分煮染め後、水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染し、水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回はアントシアニンたっぷりのブルーベリーだけにしっかり色が入ったので、染色・媒染を1回で終わりにしました
日陰でよく乾かしアイロンを掛けます
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- 無媒染は、ブルーベリーガムのような濃い赤紫色
- 酸(クエン酸)は、無媒染よりも薄い赤紫色
- 銅は、くすんだ薄い青色
- アルカリ(重曹)は、薄い水色
- アルミ(ミョウバン)は、くすんだ薄紫色
- 鉄は、きれいな薄紫色
同じ水色でも、丸葉藍の生葉染めでは雲一つない晴れた空のような爽やかな色に染まりました
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
各媒染液の色は、
アルミは紫色、銅は少し黒ずんだ透明、鉄はうっすらピンク、酸はピンク、アルカリはグレー
ブルーベリーで花びら染めをしよう
おまけ
染色が終わって、ザルに残ったブルーベリーを見てみると
まだ色素が取れそうな予感・・・
なので花びら染めの方法で色素をとっていきます
ザルに残ったブルーベリーを大きめのボウルにいれ、そこに食物酢を200㎖加えましょう
※ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製
ビニール手袋をしてブルーベリーを潰すようにして色素を出します
今回はやりませんでしたが、
※ザルで濾す手間を省くためブルーベリーを不織布に入れてから潰した方がいいです
ザルで濾したものに、先程の煮染めに使った染料を混ぜて量を増やします
よく混ぜて各媒染液ごとにボウルに分けていきましょう
アルカリ用も分けていますが、アルカリを入れると中和されて染まらないので必要ないです
染料に直接各媒染液を入れ、よく混ぜ布を入れて1~2時間くらい浸けます
水でよく洗い水気を切って、日陰でよく乾かしアイロンを掛けます
↑花びら染めキットを作りました!
左から無媒染、アルミ、銅、鉄、酸で煮染めに比べると若干色合いは違いますが、きれいに染まりました♪
やはりしっかり色素が取り出せました!
無駄なく使えてよかったです
花びら染め銅媒染を使ってトートバッグをハンドメイドしました
布のペールブルーの部分がブルーベリー染めです
パーツにはバナナ、イチゴ、春ウコンなどを使用して染色しています
最後にもう一度
ブルーベリーを使った草木染めをするときの10のポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- ブルーベリーとたっぷりの水をホーロー鍋に入れ火にかける
- 沸騰後、火を弱め20分煮出す
- ザルで濾した液にクエン酸小さじ1を加えたものを染料とする
- 染める布を入れ火にかけ、沸騰後火を弱めて20分煮染めする
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
ブルーベリー染めはブドウの皮を使った染色と同じような色合いに染め分けが出来ました
自分的にブルーベリーの方が染まりやすかったような気がするのは量が多かったからでしょうか・・・
ナスも青~赤紫系に染まりますが、材料によって色合いが違って面白いです
染色に使う材料は冷凍保存した方が色素を取り出しやすいものが多いので、冷凍のフルーツは適した材料だと思います
冷凍であれば季節関係なく、いつでも草木染めに挑戦できますね☆☆☆
冷凍フルーツを使った美味しいスムージーは、【子供と一緒にカンタン楽しい料理体験】GREEN SPOON徹底レビュー!口コミでも人気のおすすめミールキットの記事へ
次回は、春菊で染色します
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
草木染め:煮染め一覧
材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法ヒメヒオウギズイセン | なすの皮 | ブドウ |
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シラン | 赤紫蘇(あかじそ) | ヒメヒオウギズイセンキット |
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草木染め:その他
草木染めの基礎知識や媒染液、エタノール抽出、藍染に関する記事鉄媒染液・銅媒染液 | 媒染液の種類・調整方法 | 基礎知識・道具一覧 |
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