朝食に食べたり、スムージーにしたり、デザートにしたりと馴染み深いバナナ
小腹が空いた時にもピッタリですよね
バショウ科バショウ属のバナナ(甘蕉、実芭蕉)は、多年性植物で熱帯地方で栽培されています
よく見かける果物ですが、意外にもトロピカルフルーツなんです!
今回は、このバナナの皮を使って草木染めをしてみましょう
染めるにあたって、色々気になる事があります
それは、
- バナナを見ても実は白いし皮は黄色だし、あんまり染まらなそう
- 染まるとしても薄い黄色か茶色かな
バナナを使った草木染めは、実は意外な色に染まるんです
しかも捨ててしまう皮を使うので、とってもエコ♪
この記事では、
- 初心者でも分かるバナナの皮を使った草木染めの方法
- 煮染めの簡単なやり方・コツ
を画像を交えて紹介します
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
バナナの皮を使った草木染めをするときの11のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- バナナは皮を使って染色出来る
- 黒く変色した皮では茶系に染まり、新鮮な皮では優しいピンク系に染まる
- 皮をちぎり、たっぷりの水を入れ火にかけ30分煮出し、火を止め20分おく
- 液体をザルで濾したもので、時間を置かず直ぐに染色する
- 煮染めは30分、沸騰しないように火加減しながら時々菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 煮染め後は、火を止めそのまま10分置く(時々菜箸で揺り動かす)
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
お腹空いたな~
バナナ食べようかな
バナナマフィン作ってあげる♪
ありがとう~!
使った後のバナナの皮で草木染め出来るのかな?
優しい黄色になるのかな~
バナナの皮で草木染めを始めよう
2021年9月6日天気(くもり時々雨) 23℃ 75%
天気が悪いせいか、野菜やフルーツが高くなっています
そんな中、天気や旬など関係なく1年中スーパーで見かけるバナナ
価格も比較的安定してますよね
皮を手で剝くだけで手軽に食べられる、身近で手に入りやすいバナナの皮で草木染めをしていきます
時間が経ち黒く変色してしまった皮と、新鮮な皮の染め比べです
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、染める布の重さはパッチワーク用のパーツを含めて全部で14g
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
バナナは3本分使います
バナナの皮を使った煮染めの材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、
バナナの皮(今回は黒く変色した皮と新鮮な皮、3本ずつ)、
ザル×1個、前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエーの焼ミョウバン)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、キッチンスケール
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため、色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけ、ぬるま湯でよくもみ洗いして絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります(濃染処理)
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、平置きでよく乾かしましょう
バナナの染料に入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきます
黒く変色したバナナの皮で染色
バナナの皮を手でちぎりホーロー鍋に入れます
ホーロー鍋にたっぷりの水(2.0ℓ)を入れ火にかけます
煮ている間はバナナの香りが部屋中に広がります
沸騰したら火を弱めて、沸騰しないように火加減してください(70~80℃)
時々菜箸でバナナの皮を揺り動かしつつ30分煮出します
30分後、火を止めて時々菜箸でバナナの皮を揺り動かしながら、そのまま20分おきましょう
20分後、染めムラの原因になるので皮のカスが残らないようにホーロー鍋の中身をザルで濾します
少し赤みのあるような茶色い液体が染料です
染料を火にかけ染める布を入れて、沸騰しないように火加減をします(70~80℃)
染めムラ防止のため、時々菜箸で揺り動かしながら30分煮染めします
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
バナナ染めをした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
30分煮たら、火を止めてそのまま10分置き布を取り出します
染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にします
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら
- 再び染料に入れ10分煮染め後→水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染→水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回、染色・媒染は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かし、アイロンをかけます
多少の濃淡はあるものの、同系色になりました
- 無媒染・アルミ(ミョウバン)・銅・酸(クエン酸)・アルカリ(重曹)は、ロイヤルミルクティー色(優しい茶色)
- 鉄は、ややグレーがかった優しい茶色
媒染が終わった後のボウルの中は、
全てにおいて特に変化はありませんでした(鉄の黄色は媒染液の元々の色です)
新鮮なバナナの皮で染色
同様にバナナの皮を手でちぎりホーロー鍋に入れ、そこにたっぷりの水(2.0ℓ)を加えて火にかけます
沸騰したら火を弱めて、沸騰しないように火加減(70~80℃)
時々菜箸でバナナの皮を揺り動かしつつ30分煮出します
30分後、火を止めて時々菜箸でバナナの皮を揺り動かしながら、そのまま20分おきます
20分後、ホーロー鍋の中身をザルで濾して別の容器に移します
※染めムラの原因になるので皮のカスが残らないようにしましょう
変色した皮より若干赤みが強い茶色い液体を染料とします
染料を火にかけ染める布を入れ、沸騰しないように火加減をします(70~80℃)
染めムラ防止のため、時々菜箸で揺り動かしながら30分煮染めします
この間に媒染液を作ります
30分煮たら、火を止めてそのまま10分置き布を取り出します
布を染料のカスが残らないように、しっかり水で洗いましょう
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切り、
時々菜箸で優しく揺り動かしながら各媒染液に20~30分浸けます
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
染色・媒染は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かし、アイロンをかけます
多少の濃淡はあるものの、こちらも同系色に染まりました
- 無媒染・アルミ(ミョウバン)・銅・酸(クエン酸)・アルカリ(重曹)は、ダスティピンク(くすんだピンク)
- 鉄は、他に比べてややグレーが強いダスティピンク
ダスティピンクは、洋服などでいうと肌なじみの良い落ち着いたピンク色です
黒く変色した皮と新鮮な皮では、新鮮な方が染料自体も若干赤みが強く
染まり上がりもピンク系の色が入ります
左が黒く変色した皮で染色、右が新鮮な皮で染色したもの
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
媒染が終わった後のボウルの中は、全てにおいて特に変化はありませんでした
バナナの皮の染液は弱酸性でした
リトマス試験紙で青が赤に変わると酸性です
最後にもう一度、
バナナの皮を使った草木染めをするときの11のポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- バナナは皮を使って染色出来る
- 黒く変色した皮では茶系に染まり、新鮮な皮では優しいピンク系に染まる
- 皮をちぎり、たっぷりの水を入れ火にかけ30分煮出し、火を止め20分おく
- 液体をザルで濾したもので、時間を置かず直ぐに染色する
- 煮染めは30分、沸騰しないように火加減しながら時々菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 煮染め後は、火を止めそのまま10分置く(時々菜箸で揺り動かす)
- 鉄媒染液は他の媒染に影響してしまうので、なるべく離しておき、作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、染めムラ防止のため媒染液をしっかりと洗い落とす
バナナの皮で染めると、媒染液による差はあまり感じませんでした
黒く変色した皮では茶系に染まり、新鮮な皮では優しいピンク系に染まるので、
ピンク系にしたい方は変色していない黄色い皮を使いましょう
また煮出して直ぐに染色しないと青じそのように染料が変色して茶色に染まってしまいますので、
ピンクを目指す方は注意してください
冷凍フルーツを使った美味しいスムージーは、
【子供と一緒にカンタン楽しい料理体験】GREEN SPOON徹底レビュー!口コミでも人気のおすすめミールキットの記事へ
次回は、ブドウの皮で染色します
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
草木染め:煮染め一覧
材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法ヒメヒオウギズイセン | なすの皮 | ブドウ |
いちご | 椿 | つつじ |
シラン | 赤紫蘇(あかじそ) | ヒメヒオウギズイセンキット |
ミョウガ(茗荷) | ボケ(木瓜) | アルストロメリア |
サザンカ |
草木染め:その他
草木染めの基礎知識や媒染液、エタノール抽出、藍染に関する記事鉄媒染液・銅媒染液 | 媒染液の種類・調整方法 | 基礎知識・道具一覧 |
青じそ | 春菊 | ネギ |
丸葉藍 | ディスポン,アルミ媒染液染め比べ |
コメント