お料理に使うと鮮やかな赤紫色が目を引く紫玉ねぎ
普段使っている玉ねぎよりオシャレな見た目になりますよね
ヒガンバナ科ネギ属の玉ねぎの中でも、紫玉ねぎ(レッドオニオン)は、赤紫色の皮や実が特徴で赤玉ねぎとも呼ばれます
この赤紫色はアントシアニン(ポリフェノールの一種)という色素で、栄養も豊富です
今回は、この紫玉ねぎの皮を使って染色をします
YouTubeで紫玉ねぎの皮を使った煮染めを公開中!
↑1回染めで、しっかり色が付いてます
こちらはショート動画ですが、フルバージョンもありますので、
『ゆる~っとものづくり』のチャンネルより
高評価・チャンネル登録、是非よろしくお願いします♪↓↓↓
- 紫玉ねぎを使った染色ってどうやるの?
- 染まった色は玉ねぎとは違うの?
紫玉ねぎの皮は普段のお料理の際に捨てないで取っておきましょう
皮をむいたら紙袋などの湿気のこもらないものに溜めていき、風通しのいい場所で保存してください
紫玉ねぎは、比較的少量でしっかりと色が付くのでオススメの材料です
この記事では、
- 初心者でも分かる紫玉ねぎを使った草木染めの方法
- きれいに染める簡単なやり方
- 玉ねぎとの色の違い
を画像を交えて紹介します
野菜の捨ててしまうところを利用できるなんてエコですよね
自然を大事にして、自然の優しい色を出す草木染めらしい材料です
そんな紫玉ねぎの皮を使って、
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
紫玉ねぎの皮を使った草木染めをするときの10のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 紫玉ねぎの皮は染め物の半量~同量必要
- 紫玉ねぎの皮をたっぷりの水で20分煮出す
- ザルで濾したものにクエン酸小さじ2を加えたものを染料とする
- 沸騰しないように火加減し40分煮染めする
- 煮染めしているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
前に玉ねぎで草木染めしたけど、
紫玉ねぎってどんな色に染まるんだろう?
ちょうど紫玉ねぎの皮がたまったから染色してみようか!
赤い色は煮染めでも出るのかな?
う~ん・・・染色して確かめてみよう!!
紫玉ねぎの皮を使った野菜染めを始めよう
2022年8月28日 天気(雨のちくもり) 気温27℃ 湿度70%
毎日のお料理の際に少しずつ溜めていた紫玉ねぎの皮で染色をします
紫玉ねぎは、なかなか手に入りにくいので溜めるのに時間がかかってしまいました・・・
紫玉ねぎの皮は染め物の重さの半量~同量必要です
布をどのくらいの濃さに染めるかで量が変わります
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、重さは10g
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
布の重さは全部で10gなので、紫玉ねぎの皮は約5~10g必要です
今回は紫玉ねぎの皮を10g使います
紫玉ねぎの皮を使った煮染めの材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、紫玉ねぎの皮(10g)、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
ザル×1個、ザルで濾したものを受ける容器×1個、
焼ミョウバン(今回はケンエー焼みょうばん)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹((株)ビバホーム)、
カンロ杓子×2個(鉄・銅媒染原液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけて、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
なぜ豆乳に浸すかというと、染料はタンパク質と反応して色がつきます
今回は綿100%の植物性の布を染めるので、人工的にタンパク質を付ける必要があるからです
※動物性のシルクやウールなどの布には動物性タンパク質が付いているので濃染処理は必要ありません
20~30分浸したらタンパク質が落ちてしまうので水では洗わず、
そのまま固く絞りシワをしっかり伸ばして、平置きでよく乾かしましょう
※平置きにすることで染めムラを軽減することが出来ます
くっさ~くなってしまうので、よく晴れた日に干して手早く乾燥させます
晴れた日にまとめて前処理をしておいて、使わない布はジップ式のビニール袋に入れて冷凍しておきましょう
乾燥した布はアイロンをかけておくと保存しやすいのでオススメです
紫玉ねぎの皮の染料に入れ染色する方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきましょう
紫玉ねぎの皮をホーロー鍋に入れ、水2ℓを加えて火にかけます
沸騰したら少し火を弱め、時々菜箸で揺り動かしつつ20分煮出しザルで濾します
ザルで濾した液をホーロー鍋に移し、クエン酸を小さじ2加えてよく混ぜたものが染料です
紫玉ねぎに含まれているアントシアニン(赤紫の色素)の発色を良くするためにクエン酸を加えましたが、
染色結果を見ると『少し赤みがある』程度の効果でした
染め物を入れ、沸騰しないように火加減をして40分煮染めします
染めムラ防止のため、時々菜箸で布を揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染めの媒染液(色止め・発色の効果)を調整する
今回使う鉄と銅媒染原液は自分で作ったものです
作り方は、
【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
紫玉ねぎ染めをした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
40分後、布を取り出し染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
この時も鉄媒染だけ別にしてください
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら
- 再び染料に入れ10分染色後、水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染して、水洗い
この工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かし、アイロンをかけます
- 無・酸は、茶色がかったピンク(ピンクが強い)
- アルミは、赤みのある黄色
- 銅は、茶色がかった山吹色
- 鉄は、赤みのある茶色
- アルカリは、ピンクがかった茶色(茶色が強い)
紫玉ねぎの皮は玉ねぎの皮と比べると、わずかですが赤みがあるように感じます
分かりやすい鉄媒染を見ると紫玉ねぎは赤みのある茶色ですが、玉ねぎではこげ茶です
媒染が終わった後のボウルの中は、
アルミは黄色、銅は薄い黄色、鉄は薄い茶色、酸は薄いオレンジ、アルカリはオレンジでした
染色の作業が終わったら、
媒染液を水で希釈して、水道の水を流しながら少しずつ捨てます
使った道具やシンクなどは綺麗に洗い流し、最後にしっかり手を洗いましょう
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
最後にもう一度
紫玉ねぎの皮を使った草木染めをするときの10のポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 紫玉ねぎの皮は染め物の半量~同量必要
- 紫玉ねぎの皮をたっぷりの水で20分煮出す
- ザルで濾したものにクエン酸小さじ2を加えたものを染料とする
- 沸騰しないように火加減し40分煮染めする
- 煮染めしているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
紫玉ねぎは赤紫色の色素であるアントシアニンが含まれていますが、
今回の煮染めではあまりその色味が感じられませんでした
そのため普通の玉ねぎの染色との差もあまり見られませんでした
また紫玉ねぎの皮が溜まったら食物酢で色素を抽出する花びら染めの方法を試してみたいと思います
【その他の野菜染め】
玉ねぎ、小松菜、ニンジンの葉、青じそ、ナスの皮、カブの葉 など
次回は、ミョウガで花びら染めをします
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
草木染め:煮染め一覧
材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法ヒメヒオウギズイセン | なすの皮 | ブドウ |
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シラン | 赤紫蘇(あかじそ) | ヒメヒオウギズイセンキット |
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草木染め:その他
草木染めの基礎知識や媒染液、エタノール抽出、藍染に関する記事鉄媒染液・銅媒染液 | 媒染液の種類・調整方法 | 基礎知識・道具一覧 |
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