前回、調味料のターメリックを使った草木染めの前処理までを記事にしました
今回は、いよいよ染色の工程です
この記事では
- 初心者でも分かる草木染めの方法
- 草木染めをするときのポイント、コツ
を画像を交えて紹介します
YouTubeでターメリックを使った煮染めを公開中!
簡単にきれいに染まるので草木染め初心者におすすめ↓↓↓
こちらはショート動画ですが、フルバージョンもありますので
『ゆる~っとものづくり』のチャンネルより
高評価・チャンネル登録、是非よろしくお願いします♪↓↓↓
ウコン染め(ターメリック、秋ウコン染め)した布は濃い黄色~オレンジ色をしており、古くから防虫・防腐・殺菌効果があると言われています
着物をウコン染めした布(四ッ手文庫:よつでぶんこ)に包んで桐箪笥(きりたんす)に保管したり、
箪笥の引き出しに漢方敷(かんぽうじき)というウコンを使った紙を敷いたり、
ウコン染めの風呂敷を使って着物を持ち運んだりしていました
最近では化学染料でウコン色を出しているものもあり、そういうものにはウコン本来の防虫・防腐・殺菌効果はありません
ターメリックを使って自分で染めた布で大切な着物や洋服を守れたらすごいですよね
調味料ターメリックを使った草木染めをするときの5つのポイント
- 出来ればよく晴れた日にする
- 染料で染める前に前処理をする
- 染料に入れたら沸騰しないように火加減をして、時々菜箸で揺り動かす
- 染料で染めた後は、媒染液で色止め・発色効果を高める
- 濃い色を出したい場合は染料→媒染液の作業をもう一度繰り返す
前処理まで順調~
いよいよ染色だね♪
じゃあ、染色液につけて・・・
まって、まって~
沸騰しないように火加減してね!
媒染も大事みたいだよ~
ターメリックの染料に入れ染色する方法(アルミ媒染:ミョウバン)
染色の工程には火を使うので次のことに注意してください
※自由研究などでお子さんが染める場合は必ず保護者と一緒に染色をしてください
※火の扱いには十分に注意するようお願いいたします
ホーロー鍋に水とターメリックを入れて火にかけます
(量は、染め物の重さの30倍の水、染め物の20%の重さの染料です)
ハンカチ1枚程度だと本当に少量で済みますね
染液に布を入れ、沸騰しないように火加減をして20~30分ほど煮染めします
染め上がりがムラにならないように時々菜箸で布を揺り動かしましょう
この間にミョウバン水を作っておくと効率がいいです
草木染め:ミョウバン水(媒染液)を作る
ボウルに媒染剤の焼ミョウバン(今回は、みたけ食品の焼みょうばんを使用)大さじ1を入れ、少量の熱いお湯で溶かしましょう
そのボウルに布が浸るくらいの水を足し、よく混ぜて媒染液とします
草木染めでは、色止めと発色効果を得るために媒染という作業をします
焼ミョウバンは、
茄子の糠漬けの色落ち防止にも使われる物です
焼ミョウバンを使用するということは、アルミ媒染をするということです
媒染にはいろいろな種類があります
その種類については、媒染液を作る記事で詳しく説明していますので参照してください
【媒染液についての詳しい説明は、こちら↓↓↓】
同じ布、同じ染料でも媒染剤の種類によって染め上がりの色が変わります
ターメリック染めした布を水で洗う
鍋で20~30分煮た布を染料のカスが残らないように水で洗います
水気を取るときはギュッと固く絞らず、優しく押して水気を切ります
そうしないと、このようにシワシワになります( ノД`)シクシク…↓↓↓
やれやれ…
ターメリック染めの布を媒染液に浸ける
水気を切った布をミョウバン水に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分浸けたら、取り出して水でよく洗います
カスが残るとムラの原因になります
もし洗い終わって、色が思ったより薄いと感じたら、
また染料に入れ染色するところから繰り返してください
水で洗った後は、陰干しでしっかり乾かしアイロンをかけましょう
自家栽培ウコンの草木染めキットを販売しています
草木染めキットのレビューは、
>【自由研究テーマにおすすめ!】簡単にウコンで布を染められる楽しい草木染めキットを体験レビューに書いてあります
初めてでも綺麗に染まりました~♪
草木染めの優しい風合いが出ていて満足です
最後にもう一度
調味料ターメリックを使った草木染めをするときの5つのポイントをおさらいします
- 出来ればよく晴れた日にする
- 染料で染める前に前処理をする
- 染料に入れたら沸騰しないように火加減をして、時々菜箸で揺り動かす
- 染料で染めた後は、媒染液で色止め・発色効果を高める
- 濃い色を出したい場合は染料→媒染液の作業をもう一度繰り返す
今回紹介した草木染めの方法は、数ある中の1つの方法で、
ネットや本で調べると様々な方法、様々な時間や濃度の条件が書いてあります
それらを見ていると、一体何が正解なんだーーー??と迷ってしまうかと思います
ですが、それらはどれも正解で、基本的にはどれでも染まります
濃い色を出したい場合は染料→媒染液の作業をもう一度繰り返したりと、
色々試してみて、自分なりにいろんな色を出してみるというのも
草木染めの面白いところなんじゃないかと思いました
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
ターメリック染めの布を様々な媒染液で色止め・発色する
追記
色々な媒染液を作ったので、
ターメリックでも媒染液による染め上がりの違いを見たいと思います
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
今回も綿100%の布を使用します
染める布はサイズ約11×11cmが6枚で、重さは9gです
濃く染めたかったので、ホーロー鍋に水600㎖とターメリック大さじ3を入れます
染色の工程は上記と同じです
草木染めターメリック:媒染液を調整する
【草木染め媒染液の種類と必要な量・調整方法♪】初心者でも分かる簡単なやり方!
のように各媒染液を調整します
草木染めターメリック:染めた布を水で洗う
30分経ったら、染液から出して水でよく洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切ります
草木染めターメリック:各媒染液に浸ける
使用する菜箸は鉄媒染だけ分かるようにテープなどで印をつけ別にします
更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にします
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら、
- 再び染料に入れ10分染色後、水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染して、水洗い
上記の工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回は合計3回染色、媒染しました
染め上がりは、こんな感じになりました
写真では分かりにくいかもしれませんが、
- 無媒染・アルミ(ミョウバン)・銅・酸(クエン酸)は、ほぼ変わらずターメリックそのものの色
- 鉄は、少しくすんだマスタード
- アルカリ(重曹)は、橙~蜜柑色
それぞれアジアンテイストなカラー♪
ニンジンの葉やクチナシでも明るい黄色に染まりましたが、ターメリックはより濃く鮮やかに染め分けられます
酸媒染を使って猫の首輪をハンドメイドしました
布の黄色の部分がターメリック染めです
オレンジは玉ねぎ染めのアルミ媒染で染色しています
草木染め・野菜染めの優しくてあったかい色が特徴の作品です
Creemaにて販売していますので良かったら覗いてみてください(*’ω’*)
銅媒染はハンドメイドしたランチバッグのパーツにも使用しています
媒染が終わった後のボウルの中は、
アルミはイエロー、銅・酸・アルカリは無色、鉄は薄いイエローでした
ターメリックの染液は若干酸性に傾いていました
リトマス試験紙の青が赤に変わると酸性です
ターメリックはクルクミンという色素成分があります
クルクミンは酸性や中性だと黄色で、アルカリ性では赤色に変わります
今回の染色でも、しっかり色の変化が見られました
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
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