我が家の畑には1本だけですが柚子の木が生えています
1本だけなのにかなりの数の実をつけ、
毎年、冬至の前になると夫婦で収穫をして色んな人に配っています
みなさん冬至にお風呂に入れるだけでなく、
ジャムにしたり、
オレンジピールチョコ掛けならぬ柚子ピールチョコ掛けなるオシャレなものを作ったりと楽しんでいただいているようです
柚子(ユズ)は、ミカン科ミカン属の柑橘類で常緑小高木です
青ゆずの旬は7~8月で柚子胡椒などに使われます
黄ゆずの旬は10~12月で冬至の柚子風呂や柚子ジャムに使われます
我が家は冬至時期の柚子の葉で草木染めをしようと思います
柚子の葉では
青じそや春菊と同じように黄色い色素のフラボノイドと、緑の色素のクロロフィルの2種類が抽出できます
- 柚子の葉を使った染色ってどうやるの?
- きれいに色を出すにはどうすればいいの?
柚子の木にはたくさん葉っぱがあるので何度も草木染めが楽しめそうです
この記事では、
- 初心者でも分かる柚子の葉を使った草木染めの方法
- フラボノイドとクロロフィルの抽出の仕方
- きれいに染める簡単なやり方、コツ
を画像を交えて紹介します
柚子の葉を手に入れることがあれば、ぜひ挑戦してみてください
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
柚子の葉を使った草木染めをするときの12のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 柚子の葉はフラボノイド(黄色)、クロロフィル(緑)の2種類の色素で染められる
- 1番抽出液(フラボノイド)は、たっぷりの水で30分煮出す
- 2番抽出液(クロロフィル)は、フラボノイドで使用した出し殻を使う
- たっぷりの水に出し殻と重曹小さじ2を加え、30分煮出す
- 煮染めは沸騰後火を弱め30分煮染め、その後火を止めそのまま20分置く
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- きれいに色を出すには銅媒染がオススメ
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
そろそろ柚子の収穫をしよう!
今年もいっぱいなってるね
柚子の葉っぱも少しとって草木染めしてみようよ
どんな色になるのかな?
自家栽培した柚子で草木染めを始めよう
2021年12月19日天気(晴れ) 22℃ 30%
鋭いトゲにグサグサ刺されながら、今年も無事(?)に柚子の収穫が終わりました
柚子の収穫のときに隣のお家に行ってしまいそうな邪魔な枝を少し切ったので、
その葉を使って草木染めをします
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、ハンドメイドパーツが2枚で重さは全部で15g
これを2色素分用意します
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
柚子の葉は重さを量りずらかったので、これぐらいの量を使いました↓↓
ゆずの葉を使った染色の材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、柚子の葉、
ザル×1個、ザルで濾した液をうけるボウル×1個、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエー焼みょうばん)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール、ハサミ
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
今回の染色では銅媒染液がオススメです
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけ、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、シワをしっかり伸ばし平置きでよく乾かしましょう
柚子の葉の染料に入れ煮染めする方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきます
柚子の葉:フラボノイドの抽出と染色
柚子の葉をハサミで刻みホーロー鍋に入れ、そこに水2.0ℓを加え火にかけます
柚子の葉を刻んでいるときは、ほんのり柚子の香りがします
沸騰後少し火を弱め30分煮出します
時々菜箸でかき混ぜ色素が出るようにしましょう
ザルで柚子の葉を取り除いた液が1番抽出液(フラボノイド)です
※取り出した柚子の葉の出し殻は、クロロフィル抽出に使うので取っておきましょう
1番抽出液(フラボノイド)の入ったホーロー鍋に染める布を入れて火にかけます
沸騰後火を弱め30分煮染めして、火を止めそのまま20分染料に浸けておきます
染めムラ防止のため、時々菜箸で布を揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
柚子の葉染めした布を水で洗い、各媒染液に浸ける
20分後布を取り出し、染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしましょう
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら
- 再び染料に入れ10分煮染め後、水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染し、水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かして、アイロンを掛けます
- 無媒染・アルミ(ミョウバン)・鉄・酸(クエン酸)・アルカリ(重曹)は、ひよこ色
- 銅は、他よりも緑がかった淡い黄色
各媒染液の色は、ほぼ変化なしです
柚子の葉:クロロフィルの抽出と染色
フラボノイド抽出に使った出し殻を再びホーロー鍋に入れ、水2.0ℓと重曹小さじ2を加え火にかけます
沸騰後少し火を弱め30分煮出します
時々菜箸でかき混ぜ色素が出るようにしましょう
ザルで柚子の葉を取り除いた液が2番抽出液(クロロフィル)です
ホーロー鍋に染める布を入れて火にかけます
沸騰後火を弱め30分煮染めして、火を止めそのまま20分染料に浸けておきます
染めムラ防止のため、時々菜箸で布を揺り動かしましょう
この間に新たに媒染液を作り直し、先程と同様の方法で媒染します
気に入った色になったら日陰でよく乾かしてアイロンを掛けます
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画像では分かりにくいですが、
- 銅媒染は、若草色
- 無媒染・アルミ(ミョウバン)・鉄・酸(クエン酸)・アルカリ(重曹)は、銅よりは淡い若草色
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
各媒染液の色は、銅のみ若干緑がかっていて、他は変化がありませんでした
最後にもう一度
柚子の葉を使った草木染めをするときの12のポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- 柚子の葉はフラボノイド(黄色)、クロロフィル(緑)の2種類の色素で染められる
- 1番抽出液(フラボノイド)は、たっぷりの水で30分煮出す
- 2番抽出液(クロロフィル)は、フラボノイドで使用した出し殻を使う
- たっぷりの水に出し殻と重曹小さじ2を加え、30分煮出す
- 煮染めは沸騰後火を弱め30分煮染め、その後火を止めそのまま20分置く
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- きれいに色を出すには銅媒染がオススメ
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
柚子の葉はハサミで切っているときは、ほんのり柚子の香りがしていましたが、
煮出しているときは他の草系のものを煮出しているときと変わらない香りになりました
柿の葉ではピンク系、イチョウの葉では茶系に染まりましたが、
柚子の葉では
1番抽出液のフラボノイドでは淡い黄色系、2番抽出液のクロロフィルでは淡い緑系に染まりました
どちらの色素でもオススメの媒染は銅媒染です
他の材料として、
春菊・ニンジンの葉・青じそ・ネギ・よもぎ・カブの葉でもクロロフィルによる染色をしています
それぞれ草木染めらしい優しい緑に染まっていますよ☆
次回は、いちごで草木染めをします
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
草木染め:煮染め一覧
材料を煮出して抽出した染料に染め物を入れ、火にかけて染色する方法草木染め:花びら染め一覧
材料を食物酢の中で揉みこんで色素を抽出した染料に、染め物を浸けて染色する方法ヒメヒオウギズイセン | なすの皮 | ブドウ |
いちご | 椿 | つつじ |
シラン | 赤紫蘇(あかじそ) | ヒメヒオウギズイセンキット |
ミョウガ(茗荷) | ボケ(木瓜) | アルストロメリア |
サザンカ |
草木染め:その他
草木染めの基礎知識や媒染液、エタノール抽出、藍染に関する記事鉄媒染液・銅媒染液 | 媒染液の種類・調整方法 | 基礎知識・道具一覧 |
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