道の駅はもちろん、最近は スーパーでも農家さん直送の葉付きの人参(にんじん)を見かけるようになりました
今回はニンジンの葉を使った染色です
ニンジンの葉では
青じそ、春菊、小松菜と同じように黄色い色素のフラボノイドと、緑の色素のクロロフィルの2種類が抽出できます
- ニンジンの葉を使った染色ってどうやるの?
- 何色に染まるの?
ニンジンの葉を調理して食べようとしたら結構固く味に癖があったので、全て草木染めに使おうと思います
この記事では、
- 初心者でも分かるニンジンの葉を使った草木染めの方法
- フラボノイドとクロロフィルの抽出の仕方
- きれいに染める簡単なやり方、コツ
を画像を交えて紹介します
ニンジンを料理に使った後、葉っぱを捨てずに染色に使いましょう
普段捨ててしまう部分を利用できるなんてエコですよね
おうち時間でお子さんと一緒に『ものづくり』を楽しみませんか?
一緒に試行錯誤しながら色々なもので染め物をしてみましょう♪
【草木染めをした布で優しく自然な色合いの小物を作っています↓】
ニンジンの葉を使った草木染めをするときの12のポイント
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- ニンジンの葉はフラボノイド(黄色)、クロロフィル(緑)の2種類の色素で染められる
- 1番抽出液(フラボノイド)は、たっぷりの水で40分煮出し染色前に重曹を小さじ2加える
- 2番抽出液(クロロフィル)は、フラボノイドで使用した出し殻を使う
- たっぷりの水に出し殻と重曹小さじ2を加え、40分煮出し染色前にクエン酸を小さじ2加える
- 煮染めは沸騰後火を弱め30分煮染め、その後火を止めそのまま20分置く
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- きれいに色を出すには銅媒染がオススメ
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
今日はカレーが食べたいなぁ
じゃあ、今日はカレーにしよう!
ジャガイモ、玉ねぎ、ニンジンを切って・・・・・
ニンジンの葉っていっぱいあるけど捨てちゃうの?
後で草木染めしてみよう♪
ニンジンの葉で草木染めを始めよう
2021年11月29日天気(晴れ時々くもり) 22℃ 30%
スーパーで葉付きのニンジンを買いました
ニンジンの葉って結構長いし量が多いんですね!
捨てるには勿体無いので草木染めをすることにしました
今回はすぐに使用しましたが、冷凍保存することも出来るので便利です
染める布は綿100%でサイズは約11×11cmが6枚、ハンドメイドパーツが2枚で重さは全部で15g
これを2色素分用意します
染め物の素材には、草木染めに向いているものと向いていないものがあります
❀草木染めに向いている素材❀
◎ | 前処理なしで良く染まるもの | シルク、ウールなどの動物性のもの |
〇 | 前処理をすると染まるもの | 木綿、レーヨン、麻などの植物性のもの (布以外・・・紙、バンブーなど) |
❀草木染めに向いていない素材❀
△または× | 染まらない もしくは染まりにくいもの | ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの化学繊維 |
ニンジンの葉は175gです
ニンジンの葉を使った染色の材料・道具
綿100%の布、豆乳(今回はキッコーマン調整豆乳)、ニンジンの葉(今回は175g)、
前処理用ボウル×1個、
媒染液用ボウル×5個(ボウルはステンレス製かプラスチック製かホーロー製)、
焼ミョウバン(今回はケンエー焼みょうばん)、銅媒染原液、鉄媒染原液、
クエン酸(健栄製薬(株)クエン酸結晶)、重曹(マルフクケミファ(株))、
カンロ杓子×2個(媒染液をすくう用のかき氷シロップかけるやつ1杯15㎖)、
計量スプーン、水、ホーロー鍋、計量カップ、菜箸×2膳(今回は割り箸)、
キッチンスケール、ナイフ、まな板、不織布、不織布を縛る糸
使用する媒染は5種類です
- アルミ媒染・・・ミョウバン
- 銅媒染・・・酢酸銅(自作)
- 鉄媒染・・・酸化第二鉄(自作)
- 酸媒染・・・クエン酸
- アルカリ媒染・・・重曹
媒染液による色の違いをみるため色んな種類を用意しました
実際にあなたが染める際は、今回の染まりあがりを見て必要な媒染液を用意してください
今回の染色では銅媒染液がオススメです!
媒染液用ボウルも媒染液の数だけ用意します
草木染め:染めたい布に前処理をする方法
布の汚れや糊などを落とすために少量の中性洗剤をつけ、ぬるま湯でよくもみ洗いし絞ります(染め物の精錬)
染料が入りやすくするため豆乳:水=1:1の液をボウルに入れてよく混ぜ、そこに布を浸しましょう(染め物の濃染処理)
染料はタンパク質が無いと染まりにくいです
植物性の染め物(木綿など)は、タンパク質が無いので豆乳などで人工的にタンパク質をつけてから染色作業に入ります
※動物性の染め物(ウール、シルクなど)は、初めから動物性たんぱく質があるので濃染処理の必要はありません
20~30分浸したら水洗いをせずそのまま固く絞り、シワをしっかり伸ばし平置きでよく乾かしましょう
ニンジンの葉の染料に入れ煮染めする方法
前処理して乾燥した布は、染色の前までにぬるま湯で洗って柔らかくしておきます
ニンジンの葉:フラボノイドの抽出と染色
ニンジンの葉を細かく刻み、不織布の中に入れます
中身が出ないように不織布の口を糸で縛りホーロー鍋に入れます
そこに水1.5ℓを加え火にかけます
沸騰後少し火を弱め40分煮出します
不織布が破れない程度に時々菜箸でニンジンの葉をつつき、色素が出るようにしましょう
ニンジンの葉を取り除いた液が1番抽出液(フラボノイド)です
※取り出したニンジンの葉の出し殻は、クロロフィル抽出に使うので取っておきましょう
1番抽出液(フラボノイド)の入ったホーロー鍋に重曹小さじ2を加え、染める布を入れて火にかけます
※重曹を入れると色が濃くなります
沸騰後火を弱め30分煮染めして、火を止めそのまま20分染料に浸けておきます
染めムラ防止のため、時々菜箸で布を揺り動かしましょう
この間に媒染液を作ります
草木染め:媒染液を調整する
今回使う鉄と銅媒染液は自分で作ったものです
作り方は、【草木染め鉄媒染液・銅媒染液】釘や銅線を使って初心者でも簡単に出来る作り方!
の記事に書いてあります
【各媒染液の調整については、こちら↓↓↓】
ニンジンの葉染めの布を水で洗い、各媒染液に浸ける
20分後布を取り出し、染料のカスが残らないように水で洗います
水気を切るときは固く絞らず優しく押して水気を切りましょう
無媒染はここで完了です
媒染に使用する菜箸は、
鉄媒染用だけ分かるようにテープなどで印を付けて、更に鉄媒染液だけ離しておきます
水気を切った布を各媒染液に20~30分浸けます
時々菜箸で優しく揺り動かしましょう
20~30分経ったら、取り出して水でよく洗います
この時も鉄媒染だけ別にしましょう
もし、洗い終わって色が思ったより薄いと感じたら
- 再び染料に入れ10分煮染め後、水洗い
- 媒染液に10分入れて媒染し、水洗い
という工程を気に入った色になるまで繰り返します
今回は1回で終わりにしました
日陰でよく乾かして、アイロンを掛けます
- 無媒染・アルミ(ミョウバン)・アルカリ(重曹)は、優しい黄色
- 銅は、濃い黄色
- 鉄・酸(クエン酸)は、染まらず
ウコンやクチナシでも鮮やかな黄色に染まりましたが、ニンジンの葉の黄色も可愛らしいです
各媒染液の色は、
アルミはうっすら黄色、銅・鉄・酸は変化なし、アルカリは黄色
【黄色に染まる他の材料】
>【春菊で草木染め♪】薄い黄色も緑色も!?初心者からでも出来る簡単なやり方・コツ!
>【笹で草木染め♪】優し色合いの黄色系に染まる!初心者でも出来る簡単な煮染めのやり方
ニンジンの葉:クロロフィルの抽出と染色
フラボノイド抽出に使った出し殻を再びホーロー鍋に入れ、水1.5ℓと重曹小さじ2を加え火にかけます
沸騰後少し火を弱め40分煮出します
不織布が破れない程度に時々菜箸でニンジンの葉をつつき、色素が出るようにしましょう
ニンジンの葉を取り除いた液が2番抽出液(クロロフィル)です
ホーロー鍋にクエン酸小さじ2を加え中和してから、染める布を入れて火にかけます
沸騰後火を弱め30分煮染めして、火を止めそのまま20分染料に浸けておきます
染めムラ防止のため、時々菜箸で布を揺り動かしましょう
この間に新たに媒染液を作り直し、先程と同様の方法で媒染します
銅媒染の画像はありません・・・
気に入った色になったら日陰でよく乾かしてアイロンを掛けます
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画像では分かりにくいですが
- 無媒染・アルミ・アルカリは、薄い黄色
- 銅は、黄色みが強い黄緑
- 鉄・酸は、若干黄色がかっているもののほぼ染まっていない
草木染めの始め方(基礎知識と道具一覧)については、
【初心者でも簡単&手軽に草木染めが始められる!】草木染めって何?必要なものは?これで草木染めのやり方がまるっと分かる!材料・道具一覧
を参照してください
各媒染液の色は、全て変化がありませんでした
銅媒染の画像はありません・・・
最後にもう一度
ニンジンの葉を使った草木染めをするときの12のポイントをおさらいします
- 染める前に染め物を豆乳で前処理をして、平置きでしっかり乾燥させる
- 乾燥した染め物は染料に入れる前までにぬるま湯で柔らかくしておく
- ニンジンの葉はフラボノイド(黄色)、クロロフィル(緑)の2種類の色素で染められる
- 1番抽出液(フラボノイド)は、たっぷりの水で40分煮出し染色前に重曹を小さじ2加える
- 2番抽出液(クロロフィル)は、フラボノイドで使用した出し殻を使う
- たっぷりの水に出し殻と重曹小さじ2を加え、40分煮出し染色前にクエン酸を小さじ2加える
- 煮染めは沸騰後火を弱め30分煮染め、その後火を止めそのまま20分置く
- 染めているときは菜箸で揺り動かし染めムラを防止する
- きれいに色を出すには銅媒染がオススメ
- 鉄媒染液は他の媒染液に影響してしまうので、なるべく離して置き作業も別で行う
- 媒染後、色が薄いと感じたら、染色→水洗→媒染を気に入った色になるまで繰り返す
- 媒染後は、媒染液をしっかりと洗い落す
いつもフラボノイドによる染色では相性のいい銅媒染ですら、かなり薄い色になっていました
今回のニンジンの葉では銅媒染で濃い黄色を出すことが出来ました
これはニンジンの葉にフラボノイドの含有量が多いのか、重曹を加えたことがよかったのか謎です
次回、フラボノイドによる染色をするときに重曹を加えてみて濃く染まるか試してみたいと思います
緑に染める材料として他にも、
春菊・柚子の葉・青じそ・ネギ・よもぎ・カブの葉でもクロロフィルによる染色をしています
それぞれ草木染めらしい優しい緑に染まっていますよ☆
ゴロゴロ野菜を使ったスープは、
【子供と一緒にカンタン楽しい料理体験】GREEN SPOON徹底レビュー!口コミでも人気のおすすめミールキットの記事へ
次回は、自家栽培の春ウコン・秋ウコン・紫ウコンを染め比べします
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪
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